2連覇狙う東海大札幌高が終盤に打線爆発 4番・中野翔太が決勝の2点三塁打【秋季全道大会】
八回無死二、三塁、右中間を破る勝ち越しの2点適時三塁打を放つ東海大札幌高・中野(奥左)=撮影・藤井泰生
■秋季全道高校野球第2日(10月13日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
▽1回戦 旭川東1-4東海大札幌高

旭川東の好投手・後藤を終盤に攻略
2連覇を狙う東海大札幌高は、旭川東の好投手・後藤優弥(1年)を終盤に攻略して、2回戦に駒を進めた。八回無死二、三塁から新チームで初めてベンチ入りした4番・中野翔太一塁手(2年)が、中越えに決勝打となる2点三塁打を放って勝利に導いた。
【#高校野球 関連ニュース一覧】
追い込まれてから気持ちで当てた

同点に追いつかれた後の八回、4番がバットで大役を果たした。カウント2-2からの低めのスライダーに懸命にバットを伸ばし、真芯で捉えた打球はぐんぐんと伸びた。「2ストライクに追い込まれていたので、三振はしたくないっていう気持ちで、なんとしてでもバットに当てるっていう気持ちで打ちました。前の打者が送ってくれるって思っていたので、終盤なんとしても点を取りたいっていうところで、絶対点を取ってやるっていう気持ちで打席に入りました」。流れが相手に傾きかけた嫌な流れを、力ずくで引き戻した。
中学時代は元プロ選手の下で全国へ
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
中野のひたむきな努力が実を結んだ。野球を始めた小学生の頃から、練習の後に札幌市清田区のバッティングセンターで平日は100球、週末は200球を打ち込んだ。中学時代はそのバッティングセンターを練習場にしていた元ヤクルトの高梨利洋さん(51、札幌第一高出)が主宰する軟式クラブT・TBCに加入。中学3年春には全国大会にも出場した。
選抜甲子園ではメンバー入りならず
チームの二つ上の先輩だった北澤優人内野手(上武大1年)に憧れ、東海大札幌高へ進学。中野は同級生が今春の選抜甲子園で活躍するのを横目にメンバー入りを目指し、焦らず、腐らず、自分を信じてバットを振り続けてきた。「(T・TBCでは)バッティングは、当たるところを見るっていうのと、あとは思い切って打席になったら振るっていうことを教わって、それが生かされているのかな。夏まではコンタクト率がちょっと低かったけど、バッティングセンターで練習してコンタクト率を上げて、あと遠くに飛ばすってことを自分は意識してやってきた」。元プロ野球選手仕込みの打撃を土台に磨きをかけ、今秋の札幌支部では背番号13でベンチ入り。3番や5番を務めていたが全道大会からはレギュラー番号をつかみ、4番に座った。
15日の2回戦は、北北海道の強豪・旭川実業が相手。初の2連覇へ厳しさは増すばかりだが、「自分はバッティングがすごい得意。自分の武器だと思うので、それを生かしてチームに貢献できるように頑張りたい」。苦しいときこそ、主砲の一振りでチームを救う。
八回無死二、三塁、右中間を破る勝ち越し打を放った東海大札幌高の中野(中央)=撮影・畠中直樹
【道スポが全部読める! お得な年払いプラン】