細野晴希 復帰戦で新球〝モイネロカーブ〟に手応え 球場表示156キロは「絶対、出ていないです(笑)」
2カ月半ぶりに実戦登板した細野=撮影・近藤裕介
■みやざきフェニックス・リーグ 日本ハム9-0ヤクルト(10月7日、西都原運動公園野球場)
2カ月半ぶりの実戦で163キロ!?
日本ハムの細野晴希投手(23)が約2カ月半ぶりに実戦復帰を果たした。3番手で六回のマウンドに上がり、1回1安打無失点。ブランクを感じさせない好投を披露し、「問題なく終われたので、良かったと思います」と笑顔を見せた。
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球場が一瞬、どよめいた。左腕が直球を投じた直後、バックスクリーンに156キロと表示された。
正確ではないようで、捕手の梅林は「受けた感じは163キロでした」と冗談めかしたが、細野は「いや、絶対、出ていないです(笑)。150(キロ)前後ぐらいじゃないですかね」と冷静に訂正。それでも、復帰戦としては十分すぎる球威だった。

途中離脱に「悔しかったです」
7月21日の1軍楽天戦で今季3勝目を挙げて以来、実戦のマウンドから遠ざかった。
「修行していました」と詳細は伏せたが、「良い感じで投げられていたので、悔しい気持ちと、(チームに)迷惑をかけてしまったという気持ちがあります。今年も途中で離脱してしまったので、悔しかったです」と心境を明かした。
爪を研いでいた〝修行期間〟
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〝修行期間中〟は好投手の動画を見あさった。
「1軍の試合をずっと見ていて、(ソフトバンクの)モイネロ投手とかを見て、こういう組み立て方をしているんだとか、参考になりました。いろいろ良いピッチャーを見て、復帰した時に試す材料を探していました。ずっと、早く(試合で)投げてみたいなと思っていました」
投球の幅を大きく広げる魔球
さっそく復帰戦で試したのは、「憧れがある」というモイネロが得意とする新球カーブだ。
「投げたいなと思って、試しました。きょうは真っすぐ、フォーク、カーブの3球種に絞って投げて、途中しんどかったですけど、(カーブに対する)バッターの反応も見られたし、ストライクゾーンにも投げられたので、手応えはありました。良い収穫になったと思います」と好感触だった。

野球から離れてリフレッシュ
試合で投げられない間の心の支えは、親友とのたわいもない時間。「(東洋大野球部同期の)小林と結構、ご飯に行ったりしていました。鎌ヶ谷最終戦の日も、ステーキを食べに行きましたね。何も野球のことは話さないです。服のこと、ファッションのこととか。あいつとは楽で、あんまり考えないで済む。嫌なことを忘れられます」と気持ちをリフレッシュした。
まだ残されている今季の戦い
もちろん、ポストシーズン中の1軍復帰を狙っている。「CS、日本シリーズで投げている姿をずっと想像しながらやってきたので。呼ばれるかは僕がコントロールできるところではないですけど、そこを想像しながらやっています」
今季1軍での防御率は1.51。万全の状態で昇格すれば、日本一奪取の大きな戦力となるはずだ。
