白井陽斗が待望のホーム初得点 次節4選手出場停止も「試されている。自分の力の見せどころ」
前半29分、先制ゴールを決めるFW白井(左)=撮影・松本奈央
■J2第29節 札幌1-5いわき(9月13日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌は13日、ホームでいわきと対戦し1-5で敗れた。右WBで先発したFW白井陽斗(25)は、前半29分に先制点をマーク。6月21日・藤枝戦以来の今季2ゴール目で札幌を勢いづけた。だが、チームはその後2人の退場者を出して失速。大量得点差を付けられてPO圏が遠のいた。
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立ち上がりから相手の強烈な圧力に耐え続けた札幌は、丁寧にボールをつなぐことで徐々にリズムを取り戻した。攻勢に転じたチームをさらに乗せたのは、背番号71の一撃だった。
前半29分、振り向きざまに右足シュートを放つFW白井
PA内で髙尾のパスを受けた白井は、振り向きざまに思い切りよく右足を振り抜き、ゴール右にボールを突き刺した。「(髙尾)瑠くんと目が合ってパスが来ると思って、イメージ通りでした。(パスが)出た時点で相手が来ると思っていたので、トラップしたらすぐに打つと決めていた。FWをやっていた感覚が生きました」と会心のゴールを振り返った。
個人的な感情を封印しホーム初得点
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待ち望んでいたホーム初ゴールを決め、募る悔しさを少しだけ晴らした。いわきとの前回対戦では、後半途中から出場し2度の決定機を外していた。個人的な感情を封印して臨んだこの試合は「チームが勝つことを優先して、守備を頑張っていればボールが転がってくると思っていたら、たまたま(チャンスが)来た。仕留められて良かった」と、フォア・ザ・チームに徹する気持ちが先制点につながった。
本職のFWとは異なるポジションで奮闘する男を、柴田監督は「日頃のハードワーク、チームへの献身、守備面でも大きく貢献してくれている。その中でゴールという結果を出してくれたことがうれしい」と賞賛する。スペースアタッキングを掲げる柴田監督のフットボールにおいて、白井は欠かせぬ存在となりつつある。
2人の退場者を出した札幌は次節、累積警告を含めてマリオ、バカヨコ、荒野、宮澤の主力4選手が出場停止となった。チームの核を担う選手たちの不在を嘆くことなく、白井はストライカー特有の闘志をかき立てる。
「審判を悪く言うことはないし、僕らはジャッジに従ってやっていかないといけない。このタイミングでこういう状況になってしまうのは、たまたまじゃなくて試されていると思う。自分の力の見せどころ。これをチャンスと思って頑張りたい」
追い込まれるほど、点取り屋の心は燃える。チーム屈指のスピードを武器に、窮地に立たされたクラブを救う。
前半29分にゴールを決めたFW白井(右)が柴田監督の祝福を受ける=撮影・石川崇子
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