白井陽斗 共闘誓う快足コンビ「2人で1つ。それが相手の脅威になる」
本職がFWの白井(中央)は、ストライカーたちの気持ちをくみ取りアシスト量産に意欲を燃やす=撮影・宮西雄太郎
■9月11日、札幌・白旗山競技場
北海道コンサドーレ札幌は11日、札幌市内で第29節・いわき戦(13日、プレド)へ向けて全体トレーニングを行った。直近5試合連続でスタメン出場中のFW白井陽斗(25)は「今週も頑張ります」と3連勝へ意欲十分。クラブ屈指のスピードを誇る背番号71は、前回対戦の悔しさを白星で晴らすつもりだ。
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5月の後悔を、深く胸に刻んでいる。1-1の引き分けに終わった前回、後半34分に投入された白井は再三の好機を逃していた。フリーで放った2本のシュートは、いずれも枠を捉えられず。「決定機を外して悔しい思いをしました」とモヤモヤを募らせた。
フィジカル革命を掲げる、いわきとの再戦。ボールを保持して戦う札幌とは真逆のスタイルを貫く相手に真っ向勝負を挑むつもりだ。

「本当に負けられない状況なので、いわき以上に体を張って戦いたい。自分が突破すればチームのプラスになるし、体が大きいタイプではないのでスピードで補います。ボールがないところは、ほぼ心理戦。ボールが空中に浮いている間が勝負になるので相手との駆け引きが大事になりそう」とイメージを膨らませた。
スピードスターと柴田戦術の親和性 「ボールを受ける前の動きを…」
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スペースアタッキングを旗印とする柴田監督のフットボールと、白井のプレースタイルの親和性は高い。ピッチの幅を広く使いながら前へ、前へと進むシンプルなスタイルは、快足FWの能力を存分に引き出してくれる。
「柴田さんはボールを受ける前の動きを重視している。そこを意識していたら、自然と良いボールが出てくる。戦術と言われると難しいことを想像するけど、シンプルにやることが戦術というサッカー。自分は考えるのが嫌いなのでやりやすい。出たボールに走るだけでいいので(笑)」

2試合連続で白井が務めた右WBの位置には、リーグ屈指のドリブル能力を持つ近藤の存在もある。スピードを武器とするスタイルは一緒だが、それぞれの特色をより明確に出すことで他チームの脅威は増す。
「僕は(近藤)友喜のように足元で受けて勝負するタイプではない。右で出るときは友喜に寄せて勝負している感覚があったけど、今は自分のスタイルで勝負できるようになってきた。ライバルだと思っていたけど、この夏ぐらいからそうじゃない気がしている。2人で1つ。それが相手の脅威になる」
FWを本職とするから、得点へのこだわりは強い。だが、個人の記録以上に優先するのはクラブの勝利だ。「FWやシャドーに決めさせたい。FWの気持ちが分かるからこそ、今はアシストで結果を出したいという気持ちが強い」。フォア・ザ・チームに徹する男が、右サイドからチャンスを生み出す。

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