白井陽斗が待望の今季初ゴール! 近藤不在の穴を埋め「ここで一発決められて良かった」
後半4分、ボレーシュートで貴重な追加点を決めるFW白井=撮影・中本翔
■J2第20節 藤枝1-3札幌(6月21日、静岡・藤枝総合運動公園サッカー場)
産みの苦しみを乗り越えた。北海道コンサドーレ札幌のFW白井陽斗(25)が21日、敵地で行われた藤枝戦に先発出場。1点リードの後半4分に追加点を挙げ、チームの勝利に大きく貢献した。出場13試合目で生まれた今季初ゴールに「素直にうれしい」と安堵の表情。気温の上昇と共に、点取り屋の感覚が研ぎ澄まされてきた。
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リーグ戦に全試合出場していた近藤がメンバー外となったこの夜、スピードスターがひときわ強く輝いた。青木からの左クロスを胸でトラップした背番号71は、力強く右足を振り抜きボールをネットに突き刺した。
待望の今季初得点を振り返り「ちょっと興奮していて点を決めたときのことは、あまり覚えてないです(笑)。前半に1本(青木)亮太くんから似たようなパスがあって、うまく止めきれず失ったシーンがあった。でも走り続けていればチャンスはあると思っていたので、信じて走って良かった」と照れくさそうな笑みを浮かべた。
後半4分、ボレーシュートで貴重な追加点を決めるFW白井
叱咤の声をエネルギーに転換し、雌伏の時を過ごしてきた。幾度となく決定機を逃してきた今シーズン、白井のもとにはプレーに対する厳しい意見が数多く届いていた。「打たれ強い」と自負する男でさえ、心に募るモヤモヤを自分では消化しきれなかった。
意を決して岩政監督へ相談すると…
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苦境を脱出するためのヒントを求める白井は、約1カ月前に意を決して岩政監督へ意見を求めた。「キャンプからすごく真摯に向き合ってくれて『何かあったらいつでも相談しに来い』とみんなの前で言っていたので、自分から話そうと思って行きました」。勇気を持って扉を叩くと、的確なアドバイスが待っていた。
後半4分、今季初ゴールとなる追加点を決めて喜ぶFW白井
岩政監督は、物事が上手く運ばない要因を懇切丁寧に説明してくれたという。「メンタルの部分で落ちている時期。いつもならこのポジションに入るのに、このシーンでは入れてない。いつものお前じゃないよね? って。映像を見ながら、シンプルに細かい動き方のアドバイスをもらえました」と、寄り添ってくれた指揮官に心から感謝する。
主力中の主力でさえ、レギュラーの座は安泰ではない。そう思わせる活躍を、本気で目指す男がいる。「今まで近藤が出ていたけど、同じプレーでは勝負できない。何かで違いを見せないといけないと思っていた中での得点。ここで一発決められて良かった」。ゴールに飢える韋駄天が、夏の主役に躍り出る。
後半4分、今季初ゴールでチームメートと喜ぶFW白井(左)
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