レバンガの日本代表SG富永啓生が本拠デビュー 代名詞の3点シュートなど前半だけで25得点
第1Q、3点シュートを決める富永(左)=撮影・東倫太朗
■レバンガカップ第1日(9月13日、札幌・北海きたえーる)
▽セミファイナル レバンガ北海道100-83新竹御嵿ライオニアーズ(台湾)
今季新加入の日本代表SG富永啓生(24)が、本拠地デビュー戦で両チームトップの27得点をマークした。前半だけで2本の3点シュートなど25得点。後半は2得点に留まったが、記念すべきクラブ初の主管国際試合で初戦白星に貢献した。翌14日のファイナルでは、B1に昇格したアルティーリ千葉と対戦する。
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両チーム最多得点でMVPに
昨年6月の国際強化試合(北海きたえーる)で日の丸を背負ってプレーした日本の若きシューターが、レバンガのユニホームに袖を通し、コート上で躍動した。両チームトップの27得点をマークしてMVPに輝き、副賞として定山渓のホテルペア宿泊券もゲット。「まずは勝利することができて良かった。明日も試合が続くので、そこに向けてきょうの反省点を明日改善して、どんどんステップアップできるようになれば、またチームとしても良くなってくる」。富永を一目見ようと会場に駆けつけた2538人のブースターを大いに沸かせた。

試合開始からコートは富永のプレーでヒートアップした。第1クオーター(Q)1分15秒、ペイントエリア外からのファーストシュートはリングに嫌われたが、同2分11秒に代名詞の3点シュートを決め、観客席に向かって左手の指を3本立てた。さらに13-10には、相手コート右隅付近の角度のない位置で、DFに厳しいマークを受けながらも2本目の3点シュートを決めた。
「中と外の両立」というタスク
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今大会前、課題に挙げていた「中と外の両立」というタスクも実行した。第1Q後半には、速攻でドリブルから一気にゴールへレイアップシュートを決めると、その後もキレのあるドリブルで何度も相手ゴールに迫った。さらに際だったのがゴールへ向かってファウルをもらう技術だ。第1Q終了間際には、相手コート右隅でシュートフェイクを入れてファウルをもらい、3本のフリースローをゲットして全て成功。27得点中、3点シュートが2本、2点シュートが6本、フリースローは9本。フィールドゴール成功率は22本中17本成功で、77%をマークした。
「自分としても『3ポイントだけじゃない』ってところもそうですし、特に前半、相手のファウルがかさんでたりしていたんで、そこはアグレッシブに、外からばっかり打つんじゃなくて、中でアタックすることで、もっとファウルをもらえて、簡単にフリースローももらえると思った」。
恩師も高評価「素晴らしいスキル」
今季、14シーズンぶりに復帰したトーステン・ロイブルHC(53)は、富永をジュニア時代から指導してきた〝恩師〟。「多くのチームが富永選手に対して、ディフェンスをタイトにして、彼から絶対離れない、ボディーガードのようにくっついてくると思うんですけど、富永選手っていうのはシューターだけではなく、同時にスラッシャーとしてドライブもできますし、ボールを持ってない時のカッティングという素晴らしいスキルを持ってる選手。彼はいろんな方法で得点を取れる選手。彼を完璧に止めるというのは不可能だと思います」と高く評価している。

1分、2分が試合の勝負を決める
Bリーグの開幕までは残り3週間。プレシーズンマッチはA千葉戦を含めてあと3試合だ。富永はこの日の試合を振り返り、「3Qの出だしだとか、40分で完璧なゲームができていないというのが自分たちの課題。レギュラーシーズンに入っていくと、ちょっと軽く入る、その1分、2分が試合の勝負を決めてくると思うので、そこはもっと集中してやっていかないといけない。もちろんCS出場もそうですし、ファイナルってところにも、ファン、ブースターの皆さんと一緒に行きたい気持ちはすごく強い。実現できるように選手も頑張っていきたい」。チームの悲願のCS進出にも背番号30が万全の準備でチームをけん引する。
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