レバンガSG富永啓生は規定最長の4年契約を公表 22日から全体練習「Bリーグでてっぺんを獲る」
チーム合流前会見を行った富永=撮影・井上浩明
NBA挑戦は引き続き後押し
Bリーグのレバンガ北海道は21日、新シーズンへ向けた全体練習を前に新加入の日本代表SG富永啓生(24)の合流前日会見を北海道庁の赤レンガ庁舎で行った。同席した桜井良太GM(42)は富永との契約年数がBリーグ規定最長で、クラブとしても歴代最長となる4年契約を結んでいたことを明かした。また、富永のNBA挑戦は、引き続き後押しする方針も確認した。
「すごく楽しみな気持ち」
道庁赤れんが庁舎内の階段で記念撮影をする富永
クラブの未来を担う背番号30が、NBAサマーリーグ、日本代表として挑んだアジアカップを経て、いよいよチームに合流する。会見場は、多くの観光客が見学に訪れる北海道を代表するシンボルの赤レンガ庁舎を選んだ。「本当にこの夏、レバンガ北海道さんのサポートの下、NBAサマーリーグだったり日本代表のアジアカップで、本当に良い経験ができたと思いますし、自分も改めて北海道に来て、明日から練習に参加するということで、すごく楽しみな気持ちと、Bリーグでてっぺんを獲るんだっていう強い気持ちでいっぱい」と声を弾ませた。
責任ある4年契約「持ち味を出す」 桜井GM「Bリーグと言えば…」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
全てが異例だ。契約年数はリーグ規定最長の4年間。「長期の契約を出してくれたことはすごく嬉しく思っていて、それだけの責任はあると思いますし、その中で自分も持ち味、自分のやるべきことをやって、自分がこっちに来て優勝できるチームをつくっていくってところが、個人としても目標になってくる。そこを達成できるように頑張っていきたい」。桜井GMも「それだけの価値がある選手」と最大級の評価を与えている。さらに「この4シーズンを通じて、本当の意味でBリーグを代表する、Bリーグと言えば富永啓生っていう選手になってもらいたい」と力を込めた。
富永の存在は、クラブの方針までも変えた。レバンガはこれまで選手の契約年数や年俸を公表することはなかった。桜井GMは「富永選手とも話をした上で、彼もレバンガ北海道の中心選手として、腰を据えて覚悟を持って、CSだったり優勝に絡んでいくチームをつくっていきたいという思いの下、契約年数の発表をして、シーズンに臨むということになりました」と説明。6月の契約会見では、単年契約と受け取れる発言をしていたが、富永自身が周囲からの「何年なの?」といった質問が多く、ストレスになっていたことから今回の公表に踏み切った。桜井GMは「僕のミスです。どういう風に言ったらいいんだっけって、パニクってました」と、元々4年間の契約であることを明かした。

オカフォーとは昨季ともにプレー
過去一番の補強に成功したことに間違いはない。富永は「すごくバランスの良いロスター編成になっているのではないかなと思うのが、まず自分の第一印象。各選手の強みを出せば、本当にどこのチームにも勝てるようなチームになっているのではないかなと思うので、すごく楽しみ」。なかでも、NBAドラフト全体3位の経歴を持つ211センチのPF/Cジャリル・オカフォー(29)は、昨季インディアナペイサーズ傘下のチームで富永と一緒にプレー。「彼とは昨シーズンずっと一緒にやっていたんですけど、彼が来た一番最初の日に、5対5のピックアップをやってたんですけど、体の強さが今まで体感したことのないぐらい強くて、まずびっくりしたっていうのが、僕の彼に対する第一印象。インサイドの中でも本当に彼の強さいうのはすごく脅威だと思いますし、それを生かすことで周りの選手もすごく生きてくると思うので、彼の活躍にもすごく期待してます」。加入が決まると、すぐに連絡を取ったという。
勝てるチームになっていくのは確信
桜井GMは「プレー面で言うと、富永選手一人でもちろん勝てるものではない。インサイドに影響力があってディフェンスを集められる選手は、HCと絶対に必要と話していた。あとはパスの選手、オカフォー選手だったり、ケビン選手、ハーラー選手のインサイドに強さがありますし、ケビンジョーンズ選手についてはアウトサイドの仕事もものすごく得意。外国籍だけで見てもバランスの良い布陣になった。その中で富永選手の持ち味である3点シュートが打ちやすくなる状況はつくれた。僕が第三者として見た時にも『おっ、面白そうなチームになるな』っていうものは絶対的にある。昨シーズンまでレバンガ北海道を支えてくれてきた選手たちと、新加入の選手たちがマッチした時には本当に面白い、勝てるチームになっていくのは確信しています」と言い切った。
会見を行った富永(右)と同席した桜井GM
シーズン中はレバンガの活動に専念
NBA挑戦の夢は追い続ける。「Bリーグに戻って来てシーズンをやっていく上で、自分のやるべきところもアピールして、チームが勝つためにやっていくのはもちろんのこと。その中で、もしGリーグだとかNBAからオファーがあれば。けど、そんなにすぐにシーズン中に急にとかってことは絶対ないと思う。オフシーズンのサマーリーグだったり、そういうところから一歩一歩だとは思っている」。
開幕に向けて状態を上げていく
開幕は10月4日の名古屋D2連戦。9月中旬にはクラブ初の主管国際試合も行われる。「コンディションはすごく良い状態に上がってきてると思います。結構バタバタした夏が続いていたところもあったけど、日本に帰ってきてから2、3日、少し、ちょっとリラックスできたので、またここからチームに合流して、シーズン開始までに、チームのケミストリーであったり、自分のコンディションも開幕に向けて徐々に上げていけたら」。悲願のCS進出へ、レバンガ・富永がベールを脱ぐ日が近づいてきた。

【道スポが全部読める! お得な年払いプラン】