【一問一答】レバンガ北海道ロイブル新HC就任会見 日本代表・富永は「皆さんが思っている以上に…」

ココノススキノで一般公開
Bリーグ・レバンガ北海道に14シーズンぶりに復帰したトーステン・ロイブル新HC(53)の就任会見が4日、札幌・ココノススキノで一般公開で行われ、ブースター約100人が集まった。前日3日には2021年東京五輪3人制バスケットボールの日本代表として共に戦ったSG富永啓生(24)の加入を発表。チームづくりに対する今後の展望や富永に求めるもの、就任会見で語った一問一答と桜井良太GM(42)のコメントは以下の通り。
■桜井GMのコメント
「今まで自分のキャリアの中で、いろんなヘッドコーチに指導していただいた中で、彼の指導が強く残っていました。(選手として)CSや優勝に絡むチームをつくっていきたいと北海道に来たけど、現役中は叶えることができなかった。引退後、絶対にレバンガを強くするという思いを持ってGMに就任した中で、いろんなものが重なって、来シーズンからトーステン・ロイブル氏に指揮を執ってもらえる。自分自身、すごく運が良かったと思いますし、本当に楽しみでワクワクした思い。もちろん簡単な道のりではない。コーチと一緒に、この困難な道のりを一緒に歩いていけたら。必ず強いチームをつくりますので、皆さん応援をよろしくお願いします」
■ロイブル新HCの一問一答
―HC就任の決め手は
「2012年に北海道を去った後、自分の母国であるドイツ、チェコ、日本国内も含めていろいろなクラブからのお話は正直ありました。ただ、何一つ自分に特別感がないと感じていた。ナショナルチームのコーチをしたり、自分としてもやりがいはあったんですけど、どこかの国、どこかのクラブに行ってヘッドコーチをするっていうことに関して、あんまりピンと来ていなかったんですが、レバンガ北海道の方から話があった時に、(英語で)『お腹の中に蝶がいる』という意味で、緊張というか、良い意味で胸が高まる、ワクワクした気持ちになった。自分が1年目にここで指揮を執った時に、正直、メンバーもタレント性に溢れていたわけではなく、クラブの環境も非常に厳しい環境だったにも関わらず、勝てたチームをつくり上げられた。その達成感が非常に大きくあった。その思いがあったから今回、レバンガ北海道から話があった時に、そのワクワク感が自分の中で溢れてきて、北海道に戻ってきて、その歴史の一部にまたなりたい。それで同じような達成感を達成したいという気持ちが強くて、このような形で北海道に戻ってきました」
―当時の中心選手だった折茂代表、桜井GMは引退。そして富永選手が加入。どんなチームをつくりたいか
「まだ桜井選手が現役だったら、即決でここに来てると思います。もっと簡単な結論だったと思います(笑)。今シーズンのチームは非常に若い。経験が少ない選手もいるかと思うんですけど、みんなハングリーでポジティブな姿勢を持っている選手たちばっかりだと思っていますし、トップクオリティーの富永選手が加入することも、もちろんチームにとってはプラス。自分が目指しているバスケットチームの形というのは、現代バスケ。ディフェンスではフルコートで当たっていく姿と、ペースをもっとアップテンポにして、ドライブだったりボールの動きをより多く、最終的にはレバンガ北海道のファンの皆様が見て楽しめるようなチームの姿をコートで披露したい」

―富永選手に求める役割は
「初めて会ったのが2017年で、日本人選手の中では自分が一番時間を多く、ナショナルチームで過ごした選手。U16日本代表、U18日本代表でアジア選手権、ヨーロッパの大会も2回、彼とともに行っています。3×3(3人制)でも日本代表で彼と時間を過ごし、キャリアも右肩上がりで良い状況だったんですけど、ここ数年ちょっとそれが停滞してしまった。彼にはNBAの夢に向けてレバンガで成長してもらいたい。彼がNBAに行くことは現実的だと思っていますし、信じています。国際的な目線で見ても、オフェンスに関してはトップレベルの選手だと信じています。ただ、まだ彼にはそこに辿り着くまでに向上しないといけない、成長しなきゃいけない内容がある。この北海道で、彼は成長していきたいと思っていますし、彼には逆にシューターとしての役割を北海道で全うしてもらいたい」
―自ら切り出し
「あと1点だけ、ちょっとクリアにさせていただきたいんですけど、よく聞かれることで。富永選手が北海道に来た理由が、自分がレバンガ北海道のヘッドコーチだからということではないというのはお伝えしたい。富永選手から相談は受けたんですけど、彼に伝えたことは、自分が移籍して、自分にとって一番フィットするチームを選んでもらいたい。もし、それがレバンガ北海道でなかったら、札幌に来る必要はない。自分がヘッドコーチであろうがなかろうが、富永選手のキャリアにとって一番合っていると思うチームに行ってもらいたいと伝えました。最終的に自分がヘッドコーチであるということも、もしかしたら少しのプラスだったかもしれません。お互いの信頼っていうのはもちろんありますので。ただ、それが原因で彼がレバンガ北海道に移籍してきたっていうことではない」
―来シーズンの具体的な目標と達成するための方策