コンサドーレ
2025/08/22 07:00 NEW

攻撃的サッカー実現へ、求められるパスの質《河合CRC竜の眼》

 

掲げる哲学の認識の違いによる決断

 長崎戦の敗戦を受けて岩政監督の解任が決まった。初めてサッカークラブを運営する石水社長にとって、重大かつ勇気のいる決断だったと感じる。プレーする選手や見る人が楽しめる攻撃的サッカーをフィロソフィーに掲げるクラブと、岩政前監督の認識との間に生じたズレが、今回の監督交代の決定打となった。

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 短期的に見れば、このタイミングでの交代に様々な意見が出ることは当然だ。しかし、中長期的な視点でクラブ強化を図るならば、現場とフロントの認識に違いがあってはいけない。時間が経つほど、方向性のズレは大きくなっていくものだから。今はクラブの判断を信じてJ1昇格のためにできること、柴田新監督のサポートに全力を注ぐ時だ。

監督交代がもたらすもの

 私自身も現役時代にシーズン途中の監督交代を経験している。札幌では10年前にバルバリッチ監督から四方田監督へ体制が変わった。勝たせてあげられなかったのは選手の責任であると痛感し、その事実を重く受け止めたことを思い出す。初めての経験となった選手も数多くいる。あらためてプロの世界の厳しさを感じていることだろう。

 ときに監督交代は起爆剤となり得る。今まで出番が少なかった選手には可能性が生まれ、このタイミングで結果を残せば一気にレギュラーを獲得することもできる。秋田戦では実際に荒野や田中宏らがチャンスを与えられた。ベテラン若手は関係なく、サッカー選手として1つの転機と捉えてもらいたい。

 新任の柴田監督は、長くミシャさんの取り組みを見てきた人物だ。岩政監督時代も頻繁に練習場へ足を運んでいたと聞くから、2人の良いところを継いでくれると期待している。

確かな収穫があった秋田戦 ピッチを広く使うことで垣間見えたサッカー

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