西野奨太 逃げ切り失敗に悔い「守備、守備となりすぎたことが本当に反省点」
MFマテウス・ジェズス(手前左)と競り合うDF西野(同右)=撮影・金田翔
■J2第25節 長崎2-1札幌(8月9日、PEACE STADIUM Connected by SoftBank)
北海道コンサドーレ札幌は9日、敵地で6位・長崎と対戦し1-2で敗れた。前半18分に先制点を挙げるも、負傷者が続出した後半に2失点し、逆転負け。上位チームとの直接対決を落とした試合後、DF西野奨太(21)は「昇格争いに食い込むためにも絶対に勝たなければいけない試合でした…」と唇をかみしめた。
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虎の子の1点を守り切れなかった。数々のアクシデントと微妙な判定に泣かされ、厳しい結末を迎えてしまった。ゲームの均衡を破る先制弾を決めた主将の高嶺が、右膝を痛めて後半13分に途中交代。岩政監督は3選手を同時に入れ替え、3ボランチ気味のシステムで逃げ切りを図ったが、必死の策は実らなかった。
優れた個の力を持つ強敵へ、万全の対策を施していた。得点数リーグトップのMFマテウス・ジェズスを警戒した札幌は、西野を左CBでスタメン起用。徹底したマークで点取り屋の自由を奪った。
ジェズスのマークに前半は手応えも 「ああいうプレーヤーは得意な…」
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MFマテウス・ジェズス(下)と競り合うDF西野
大役を任された西野は「ああいうプレーヤーは得意な方。まずは抜かれないこと。そして起点のパスを出させないような距離感でいることを意識した。自由にボールに触らせると彼のリズムになるので、常にプレッシャー与え続けようと思っていた。前半はそれができたかな」と一定の手応えを感じ取っていた。
しかし、高嶺の負傷により状況は一変した。西野はポジションを一列上げてボランチでプレーしたが、後半23分にジェズスに同点弾を許し、同ATにも再びゴールを決められ万事休した。「1-0で勝っている中で(高嶺)朋樹くんがいなくなってしまった。自分は守り切ろうというメッセージと受け取ったが、結果的に2失点してしまった。与えられたタスクをこなせなかった」と不慮の事態を乗り切れず、肩を落とした。
決勝点の直前の競り合いで宮が倒される不可解なジャッジもあり、後味悪い幕切れとなった。そんなフラストレーション募る敗戦後も、西野は「不満はある。でも、それを言っても言い訳にしかならない」と悔しい結果を正面から受け止めた。
「守備、守備となりすぎて攻め込む意識がなくなっていたことは本当に反省点。自分たちがずっと攻め続けて、複数得点を重ねて、守備の失点を抑える。相手を圧倒できるサッカーをして勝っていかないと、昇格の道がどんどん狭まってしまう。挽回の機会はすぐに来るので、次に向かってしっかり準備したい」
中心選手となりつつある21歳は、複雑な感情も胸にたたみ、前を見据えた。
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