石井一成 3年ぶりのスタメン4番抜てきに4安打回答 新庄監督の〝指導〟が奏功
八回2死二塁、適時二塁打を放った石井(右)=撮影・松本奈央
■パ・リーグ16回戦 西武0-4日本ハム(8月6日、エスコンフィールド北海道)
これぞ4番の活躍! 4打数4安打1打点
日本ハムの石井一成内野手(31)が「4番・二塁」で先発出場。新庄剛志監督(53)からの4番起用に、4打数4安打1打点という見事な成績で応えてみせた。チームはパ・リーグ最速で60勝に到達した。
【ファイターズの最新記事はコチラ】
自身も驚きの起用 「4番目に名前があると緊張します」
2022年9月10日の西武戦以来、実に3年ぶりとなる4番での先発出場だった。
「きょうの朝、谷内(コーチ)さんに『4』と言われて。セカンド(の守備番号)だなと思って、はいと言ったんですけど、『違うよ、おまえ4番だよ』と言われて、マジッすか、みたいな(笑)。びっくりしました」。自身にとっても驚きの抜てきだったことを明かす。「気にしないようにしていたんですけど、やっぱり(スコアボードの)4番目に名前があると緊張します」。試合中に感じていたプレッシャーを口にしたが、起用が正解だったことを結果で示した。
二回無死、中前打を放った石井
第1打席で先制につながるクリーンヒット
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
まずは二回、先頭で立った第1打席だ。フルカウントから西武の先発・高橋が投じた150キロを捉え、センター前へクリーンヒットを放った。その後、二進すると、松本剛の左前打で先制のホームを踏んだ。
「4番でしたけど、自分のやることに集中できた。出塁して、後ろがかえしてくれたので、本当に良かったです」。好投手同士による投手戦が予想された中で、自らのバットで先制のきっかけを生み出した。
止まらなかった〝主砲〟の打撃
だが、この日の石井の活躍は、これだけにとどまらなかった。
四回の第2打席でも右前へはじき返すと、六回の第3打席でも再びライト前へ。早々に猛打賞を達成した。仕上げは八回2死二塁の場面で巡ってきた第4打席だ。西武の2番手・浜屋から放った大飛球は、前進守備を敷いていた左翼手の頭上を超えてフェンスに直撃した。7月16日の西武戦以来、今季2度目となる1試合4安打で、3点目をチームにもたらすと、相手守備の乱れを突いて一気に三進。続く矢沢の内野安打で、勝利を大きく引き寄せる4点目の生還を果たした。「良い形で先制して、中押し、ダメ押しといけて。最後は打点も付いたので、仕事ができたかなと思います。(結果を出せて)うれしかったですね」
四回1死、右前打を放つ石井
指揮官からのDMは効果抜群!
月間打率.342を記録した7月の勢いそのままに、8月に入ってもここまで18打数7安打と好調を維持している。その要因に挙げるのが、新庄監督による独自の指導法だ。「ボスから、いろいろな動画をもらって、アドバイスももらって。参考にさせてもらっているので、そのおかげかなと思います。タイミングの取り方とか、いろんな動画をもらうので、それを見て参考にしています」
〝ピン・グリフィー・ジュニア〟と名付けられたきっかけのケン・グリフィー・ジュニアや、阪神・近本など、国内外、現役、OBを問わず、動画がDMで届く。名プレーヤーのバッティングを参考に、その打棒にさらなる磨きをかけ続けている。目指すリーグ制覇へ、まだまだ打ちまくる。
お立ち台で声援に応える石井