【プレーバック】J2第24節 札幌1ー0鳥栖

■8月2日、札幌・大和ハウスプレミストドーム
途中出場の荒野が今季初ゴール
北海道コンサドーレ札幌はサガン鳥栖をホームに迎え、1-0で制した。前回対戦は1-2で敗れたが、今回は中断期間中に見直した守備面が機能。3バックにシステムを変更して臨み、上位4位の強敵相手に失点を許さなかった。途中出場したMF荒野拓馬(32)が今季初ゴールを挙げ、虎の子1点を守り抜いた。
札幌は左右のウイングバックが状況に応じてDFラインまで下がり、丁寧な守備対応を見せた。3バックの中央、DF浦上仁騎(28)が声を出して守備陣を統率。相手攻撃陣に思うような動きをさせず、鳥栖のMFスリヴカをイライラさせた。危険なシュートもあったが、GK高木駿(36)がナイスセーブを連発した。
守備に細心の注意を払いながらも、ダブルボランチのMF田中克幸(23)が縦横無尽に動き回り、チャンスメークした。この日放ったシュート数は両チームトップの3本。前半21分、右サイドのDF髙尾瑠(28)からのクロスをペナルティーエリア中央から放ったシュートはゴール上に外れたが、札幌の得点が近い予感を漂わせた。前半終了間際、札幌はMF高嶺朋樹(27)のミドルシュートなど鳥栖ゴールを何度も脅かす波状攻撃を見せ、0-0で折り返した。
後半11分、FWアマドゥ・バカヨコ(29)に代えてFWマリオ・セルジオ(29)を投入。後半19分と同24分に2組ずつ代え、交代枠を使い切った。田中克は後半24分に荒野と交代したが、途中出場の2人がこの試合の決勝点を生み出した。
後半32分、途中出場のMF田中宏武(32)が左サイドからゴール前にクロスを上げた。鳥栖GKがキャッチし損ねてこぼしたところを、ゴール前に詰めていた荒野が倒れ込みながら右足でゴール左下に押し込む。相手のミスを逃さずチャンスを一発で仕留めた。
心配なのは、体を張ってフル出場した高嶺主将だ。前半8分、接触プレーのあと右膝を押さえて倒れ込んだ。再びプレーに戻ったが、後半27分には自ら主審に声をかけてプレーを中断する場面もあった。すでに5人の交代枠を使い切っていたため、気力で最後までピッチに立ち続けた。
アディショナルタイムは5分。もちろん追加点を狙う姿勢は崩さなかったが、1点のリードを守り切り、札幌は貴重な勝ち点3を上積みした。


