《鳥栖戦後》戻るかどうか悩み、迷ったら面白い方でいこうと決断した《岩政Talk》

■J2第24節 札幌1-0鳥栖(札幌・大和ハウスプレミストドーム)
試合後の岩政大樹監督(43)の一問一答は以下の通り。
―試合を振り返って
「中断明けの重要な試合を勝ち点3で終えられて非常にうれしく思っています。正直なところ、もっと良いゲームにしたかった。良い時間もあり後半の立ち上がりも上手くいきましたが、相手がシステムを変えて勝負に来たところの対応は、もう少しうまくやりたかった。反省が頭に浮かんでいます。いずれにしてもその中で勝ち点3が取れたのはサポーターの皆さんのおかげです。選手たちもよく頑張ってくれました」
―3バックで完封勝利を収めた。DF陣への評価とシステム変更を決断した経緯は
「ジュビロ戦の後に4日間のオフがあったので、僕は一人で放浪の旅に出ました。その中でも、ずっとサッカーボードを片手に考えてきました。1番の理由はSBがいないことです。僕はシーズンの頭から3バックをやりたかったということもあり、そこに戻るかどうかの決断に悩みました。4日間、行ったり来たりしながら考え、最終的にはこちらの方が面白くなる。迷ったら面白い方でいこうと決断しました。シーズン中にシステムを変えるのは、監督として1つの大きな決断。うちは前回の中断明けの5試合で勝ち点10を取っているし、3連勝もしました。そこでシステムを変えることで、よく思っている選手と、そうではない選手がいるかもしれません。そこは賭けでしたが、3週間の準備をする初日に3バックにするという話をして、僕の決断を信じてほしいということで3週間準備しました。効果は非常にあったと思います。昨日みなさんに話したように、90分の中でアグレッシブに行きながらも耐える時間を、スムーズに移行するためにも3バックの方がやりやすい。うちの選手の特長を生かすのであれば、各ポジションで3バックの方がはまる。それまでは4バックの方がフィットしていましたが、夏(6月)の中断期間に加入した選手がいることで今は3バックの方がフィットする。3バックをするときに必要とする配球能力を持ったCBが加わったのはクラブのサポートのおかげです。あと、昨日まで3-5-2のシステムでやってきて、練習なしで3-4-3にしました。選手たちは戸惑ったと思いますが、よく適応してくれました」
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―鳥栖はハイプレスで守りも堅い。試合前のゲームプランは
「ハイプレスの足を止めることです。前半はかなりよくできたと思います。そのための西野の起用を、今週の途中に決めました。西野は僕がやりたい3バックの特長に合う選手だと思いますが、ジュビロ戦は何もできなかった。競争という面で他の選手を起用する準備もしていましたが、迷ったときは面白いことをやろうということで最終的に西野を入れました。僕は3バックの両サイドをインサイドバックと呼んでいる。インサイドバックの選手がポジションを変えて、ぐるぐる散歩しながら後ろの選手がポジションを変えるということを、ようやく導入できた。トレーニングではできても、公式戦ではほとんどできなかった。4バックではやりづらいので。3バックにすることで、彼がふらふらどこかへ行っても、他の選手がスペースを埋める繰り返しをしたかった。この構想を今週まとめて、3-4-3の方が良いということで、きょうになって変えました。悩んで、悩んでのきょうです。コンサドーレのフットボールを再定義して、ミシャのフットボールからアップデートしようと言って、最初から臨んできました。ミシャのフットボールが違う言葉で伝わっていることが多く、それを踏まえた上で北海道らしいフットボールをずっと考えて、ようやく勝利につながった。きょうは少し形になった。これから皆さんにお見せしたいと思える試合になれば負けてもいいと思って、きょうのメンバーになりました。ようやく勝ちにつながったので、このフットボールを追求したい。ローテーションの回し方や、ポジションを変える選手のバランスは違いますが、ミシャのフットボールと大枠はすごく似ている。これがリンクしたのは今週。ようやくここに至りました。そこが僕の命題でしたから、ずっと考えていました」
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―1点リードを守り切った。ゲームコントロールの向上を感じるか