《SHINJOの信条》文句を言われるような発言をしていかないと、盛り上がらんね

■パ・リーグ17回戦 日本ハム2ー0楽天(7月21日、楽天モバイルパーク宮城)
新庄剛志監督(53)の一問一答は以下の通り。
―(前日の報道に触れて)
「重大発表とは言っていないですから(笑)。いやあの、僕の中では重大なことであって。オールスター明けの一発目(の試合)に、柴田くんを先発(投手)で(起用する)。打たせたい、両方行かせたいんですけど、その後の投手の継投とかもあって、まずは投手だけ。2、3回を投げさせたいと、ずっと思っていました。彼ではなかったら、こうはさせていないんですけど、やっぱりファイターズの未来を考えると、(後半戦)一発目かなと」
―きのうのフレッシュ球宴で投げた柴田は見たか
「見た。(ボールが)速かったね~。フォーム、きれいね~。いつもバッター目線から見るんですけど、あの真っすぐは打ちづらい。ファウルを取れるピッチャー。1軍のマウンドに上がったら、さらに高まると思うから。166(キロ)くらい出るんじゃない?(笑)。圧倒的ピッチングをしているようなイメージが持てるんですよ。プロに入ってトレーニングをしっかりして、下半身も大きくなって、もう大分前かな? オールスター明け一発目に投げてもらおうと(決めた)」

―球数は
「40(球)ぐらいじゃないですか。それぐらいで。これも経験ですから。オールスター明けの1位というところで、柴田くん。これで、全然変わってきます。この後の野球への取り組み方にしてもね」
―球団は高卒選手をすぐ1軍に上げないことが多い。柴田先発について、吉村チーム統括本部長はどういう反応だったか
「むちゃくちゃお願いしました(笑)。(吉村本部長は)いや、どうでしょうね~、みたいな。もちろんそうですよね、ここ何年も、投げさせないという決まりで。でも、彼はちょっと違うんですよね」
―やっぱり(柴田を)1軍で経験をさせたいか
「そこ、そこです。こういう舞台を味わわせたい」
―本人にはもう伝えたのか
「はい」
―DMでか
「はい」
―きのうか
「いや、もっと前かな。準備をしておいてくれ、と。決まりではないと。まあでも、今の子はあんまり動揺しないですよ。楽しみの方がでかそう」
―柴田の昇格決断は、チームが首位ターンしたのが大きかったか
「大きい。首位ターンじゃなかったら、もしかしたら投げさせてないかもしれない。それぐらい大事な試合ですよ、っていう思いを込めての登板です」
―新庄監督は柴田の打撃に期待していたと思うが、今は投げる方か
「投げる方が上回った。最初は打つ方だけでしたけどね。まあ、楽しみですよ」
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―(前半戦を振り返って)
「やっぱり、ケガ人がいなくてね。あ、でも野村くんか。あれは自分の責任ですからね。ケガをしたというところは。あれ、ケガをしなかったら今でもずーっと、1試合も外さずに4番で出ていた。本人が、それをしくじったというのは、分かっていると思う。あと、開幕前に先発(ローテーション)メンバーを、8人で回してほしいというところを、加藤コーチ、武田コーチに伝えて、うまくそれがハマって、ローテーションをしっかり組んでくれて、投げ抹消でこられたところがデカいですね」
―野手も層が厚くなった
「野手も、野手も。今までやってきた、いろんなポジションを守らせること。だいたい1人3つぐらい守らせて、調子が悪いところに、埋めていくという作業は、完璧にハマっています。それがハマったことによって、今の順位でいられるだろうなという気持ちで戦ってきて、その通りになったので。今のところはね。ただ、ソフトバンクさんがついてくる、ついてくる。ついてくる、ついてくるというか、もともとそういう強いチームなので。ただ早くベストメンバーがね、しっかり戻って来てくれないと、さらに盛り上がっていかないし」
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―今の時点で、もう少しソフトバンクを離しておきたかったか
「オールスターまでに(貯金)21、勝ちたいなというところで、ソフトバンクさんが、26ぐらいきているかなというイメージはあった。もっと上にいるかなって。でも、ケガ人が出たので、それで今の順位じゃないですか」
―ケガ人を抑えた日本ハムが上回っている
「上回っています」
―就任2年目に、ケガ人が大量に出た
「あれはね、めちゃめちゃ引っかかっています。ケガをしてしまうと、もう試合にならないなというところで、ピッチャーにしても野手にしても、いろいろ考えた。ちょっと怖さはありますけどね。でもこれが正解になっている。ブレずにやったことが良かった。これ、他のチームが参考にしようと思っても、なかなかできないんじゃないですか。年月を重ねないとできないから。でも今、ファイターズがやっているこういう野球は、今後のプロ野球に少しは参考になっていくかな」
―先発ローテの数を増やし、完投を増やしたことも一つか
「8枚、9枚いないと、投げ抹消はできない。そこを、6人で回すときの7、8、9番目を試してみて、信頼して、厚くしていく。それに応えてくれたので、今のこの前半戦、うまくいった。でも、これが後半戦になってくると、6枚でいきたい。それで、その7、8、9枚目を、もしかしたら中(リリーフ)に持ってくるかもしれない。さらに分厚くすれば、先発、先発みたいな(継投の)感じでもいいかな」
―前半戦で8枚、9枚試すことができて、力を見られたのは大きいか
「でかい。でかい。それに応えてくれた。ちょっと、計算ミスは古林。それと、福島くんが少し出遅れたこと。今、金村くんがちょっと調子悪いでしょ。ここに福島くんがいて、細野くんにしてもそうだし、あと(孫)易磊も来るので。それで古林が治ってきて。だいだい(他の選手が)落ちてくると思うので。たぶん。そのころに古林が元気な姿になって。易磊も、イニングを今、5回くらい投げている。これがもう、制限がなくなった時点で、さあどうなるか。別に、古林、易磊(の継投)でも良いですしね。6回、7回(試合を)つくってくれたら。そしたら、あとはもう、田中正義くんもむちゃくちゃ良くなってきているし。(他の投手を)休ませられるし、みんなウズウズする気持ちで、もう上がりたい上がりたいとなる。そういうのってもうむちゃくちゃ大事なので。間隔が空きすぎるのも、不安なんですよね、これがまた。バーヘイゲンも期待していますし。クイックも、しっかり今、取り組んでね。大変だと思いますけど、それをやらないと投げられないっていうのを分からせないと。そうしたらやるでしょ。あとは、松本(剛)くん。今のメンバーで、松本くんがあの首位打者を獲ったときのバッティングをしてくれていたら、僕、迷っちゃう!(笑)。これで、3割2分とか打っておいたら。今年のキャンプに入る前に、五十幡くん矢沢くん、矢沢くん五十幡くんというのを、成長させないといけない僕の義務というか、そういうものすごい強い気持ちがあった。だから2パターンでやっていたじゃないですか。さあどっちと。今、どっちでもいいもんね。矢沢くんも五十幡くんも1、2番で。水谷くんも使いたいし、松本くん、淺間くんもいたら、わいたこらやね(笑)。でも、ここでいつも思うのは、出られない選手、鎌ケ谷で試合をさせている選手、他のチームで道を開かせたいという気持ちもありますしね」
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―トレードで
「トレードでね。例えば、これだけ層が厚くなったら、4対4とか、もう若い子だけでのトレードとか、してあげられたらいいかなってところもあったんだけど。もう、それもダメなので」
―考えていたが、やめたか
「なかなか難しいです。決まらないです。特にパ・リーグ、パ・リーグは。情報がものすごく伝わってしまうから。全員を活躍させたいんですけど、人数は決まっているからね。きょうは郡司くんはお休みさせて、野村くんを4番ファーストに。最初(開幕戦)と、前半の最後、ちょっとどういう活躍をするかなと。万波くんはレフトで、きょう矢沢くんがライトなんですよ。やっぱり、あの肩を持っている万波くんがレフト線で素手で捕ってセカンドに投げて、矢沢くんは左で、ライト線を素手で捕って。やっぱり2歩ぐらい変わってくると思う。リクエストにも関わってくるから、ちょっと試してみようと。レフト線にカーンっていったやつ、万波くんなら、打ったバッター止まりそうじゃないですか。矢沢くんなら、一回、回転するから、というところで行かれて。まあ、外野の返球は、100%、ストライクが行くわけがないんですよ。ちょっとでも逸れたらセーフになるので、試したいなと」
―万波の左翼起用のような柔軟な発想はどこから出てくるか
「ライトのポジションは、外野の中で一番、守備範囲がいるポジションだと思うんですよ。そうなってくるとやっぱり、矢沢くんの足というところはもう、魅力でしょう。万波くんが(左翼に)入っていたら、ランナーがセカンドで、ある程度のレフト前は(二走の本塁突入を)止めてくれると思う。感覚が狂うので、きょうはちょっと試合前に練習をさせて。まあ、ちょいちょいはさせているじゃないですか。準備は、たまにレフトをやらせていたので。矢沢くんが全く打てなかったりするのであればね、また変わってくる。そうしたら、水谷くんが使えない。ここで、今川くんとかカンカラカンカラ打っていたらもう、ね」
―うれしい悩み
「あんまりうれしくない(笑)。うれしい悩みをつくろうとしていたんだけど、実際にそうなったらうれしくない。申し訳ないね。こんだけ打ってるのに、なんでベンチなんだって。使ってくれよっていう気持ちになりますけど、みんながその状態なんで、もうじゃんけん(笑)。きのう(20日)もじゃんけん(五十幡)良かったね。矢沢くんも、3回勝てばいいんだ!じゃないのよ(笑)。3回勝負やって。本当に、昔のガラポンとはね、意味が違うでしょ。良い打順組めるんじゃないかなって」
―今は誰が出てもいい
「きょうはこれか、ちょっと面白いだろうって、意外と。今、五十幡くんがガラポンして4番を出しても、どんな野球してくれるんだろうって。満塁とかで、カーンって思いっきり(たたきつけて)内野安打(笑)。それも4番の仕事ですからね。あとはね、キャッチャーの問題は、達くんに対して、今、伏見くんで6勝。みんなはそれでいいと思います? 育てるという意味では、3、4年後のファイターズを(考えて)ね、伏見くんが(マスク)をかぶっているところを、盗んで。もう、同じやり方でいいと思う。同じ配球、同じリズム。早くしてもダメだし、それは学ばせたい。進藤くんも面白い存在になれそうな気もするし、梅林くんもバッティング良いし。1回、達くん、梅林くん(とのバッテリー)で見たくないすか」
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―2軍ではやっている
「やっているよね。下で。ちょっと一回、面白いかなって」
―達は、「別に伏見さんじゃなくても」と
「結果に出てますから。ボークまでしやがって(笑)。(捕手と)合ってないやんか。伏見くんとだったらボークしてねーよ(笑)。それでいいじゃん。負けん気の強い子でね。まあ、ずーっと良い調子ばっかりじゃないと思うので、1回ね、鼻をへし折られるときがあるから、そこでどう立て直すかというのがね、面白いし。他のチームは他のチームで、うわー魅力あるな、でも、何で使われていないんだ、うちに来たら面白いのに、という選手もいっぱいいますしね。もう、おいでおいで(笑)」
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―戦力がさらに多くなる
「さらに戦力を厚くしていった方がいいのかな? ケガもしないし、この使い方だったら。いい使い方をしたなって。ずーっと考えて、考えて、考えて、怖いですけど、やった結果がね、こういうふうになっているので。コーチもね、良いしね。しっかり怒るところは怒ってくれるし。加藤コーチ、武田久くんもそうだし、ピッチングコーチに任せて、相当勝っているしね。僕、やったろうかな(笑)。逆に、どうなるのかね。でも、もう分かった。加藤コーチと武田くんの気持ちも分かったから」
―後半もピッチャーはコーチに任せて、新庄監督は野手側を見るか
「先発をここで切ろうか、もうちょっと(投げさせるか)は、やろうかなって。(山崎)福也くんとかの件もあるしね。でも、任せた方が良い気持ちが、80%ありますね。結果、出していますから。(打線を)固定すると言って、全くしていないね。できないもん(笑)。固定したら、やっぱりケガが増えるしね」
―それが相手の脅威になっている
「もう、(相手は)ミーティングしていないんじゃない? 1番誰? 2番誰? もう分かりゃんって。でも、うちだけじゃないでしょ。他もね、新しい選手がいっぱい出てきているし。そういうのを見るのはものすごい楽しい。この選手はどういうふうに伸びていくんだろうとか。きのうの楽天さんの打線も、面白くないですか。ああこれ、打線になってるわーと思いましたね」
―(愛犬ラナに触れ)
「あとは、僕が飼っていたラナ。11、2年くらい飼っていて、お金もなくなってきたし、ラナも日本で、と思ったら、トライアウトを受ける1週間前に亡くなって。試合に勝つと、いつもラナのおかげと思いますね。この間も(西武の)長谷川くんがね(愛犬を亡くした)。気持ち分かるわー。僕なら、球場に行っていないです。もう行けません。家族ですからね。あとは、どこかが突き抜けてほしくなくないですか? 後半戦。突き抜けない方が良くないですか? ぶわーって(競っていく)ぐらいの方が面白いですよね」
―セ・リーグは阪神が突き抜けた
「分かっていないね、(藤川)球児も(笑)。デイリースポーツ売れないよ(笑)。ねぇ? この間ね、コンビニに行って、ファイターズのマークが1面に出てて、上げたもん、インスタに。うれしくて。宮沢りえちゃん、ありがとうって。それでも1面になるんですから。なかなか東京で、まあ一番偉い人が決めるんでしょうけど、さぁファイターズでいこうって、今1位になってなかったらないでしょ。もちろんね。ただ、まだまだ、なんか、文句を言われるような発言をしていかないと、盛り上がらんね。こっちに視線が来ないから。ぐわーって、何様やこの野郎的なことで、(視線を)もってきときーの、ファイターズ、めっちゃ良いチームやんって(笑)。おもろ、おもろって、増やしていかないと。でもね、言われてばっかりも腹が立つから、たまに言うんですよ。12球団の監督代表として。言わせてばっかりじゃあかんなって」
―西武・高橋光成の西武ドームの暑さ問題に対する発言にも援護していた
「あれ、逆に(屋根を)取ったらどう? 雨で中止の方がいいです、それだったら。選手を守るためだったら。お金はかかると思うので、12球団で出し合って。それくらいね、あそこでプレーするんだから。もしね、何か起きて、一番最悪な状態になった時に、取り返しつかないので。外す方向の方が、僕は良いと思います。もぐっているから、ちょっとね。(盆地みたい)そうそうそう。あと道を広くしてほしいとかね(笑)。よしよし、これで文句言ってくるやろ、みんな(笑)。エスコンはどうですか? 試合が終わった後、流れ良くなってきましたか、バスの。そのへん、分からないけど。駅もね、新しい駅も着々と。いつも、どれぐらいできているか見ながら。早くできてほしいですね。観客動員も、もっとさらに増えるだろうし。打倒・甲子園です。(観客席を)もうちょっと増やしてもいいぐらいかな。2軍もつくるんでしょ?」
―昔、2軍は近くの方がいいと言っていた。実現する
「僕は北広島が良いですね。北広島に両方、近くに置いておいて、もっと北広島を大きくする方が僕は賛成だし、午前中からナイターまで、2試合、見られる。そういう監督も、いっぱい、いると思うし。近い方がいいですよ。徒歩3分くらい(笑)。西武、そうじゃない。ね。あ、(西武の)2軍のところで、1軍(の試合を)したら? 暑すぎたら。チケット代は取れないだろうけど、選手を守るんだったら。ごめん、今回こっちにしてって。もうちょっと中、暑すぎるわって。それも一つの方法。近いんだし」