ファイターズ
2025/07/20 14:00 NEW

《ハム番24時》7月20日

 

 〝スタメン争奪じゃんけん〟の詳細が気になった。19日の楽天戦(楽天モバイルパーク)で、五十幡、矢沢のどちらを先発起用するか迷った新庄監督は、「3本勝負のじゃんけん」で2人を競わせたという。結果、五十幡が「2番・中堅」を勝ち取り、2安打1打点と活躍した。

【《SHINJOの信条》迷って迷って、もう最終的には3本勝負のじゃんけんで決めました(笑)】

 20日の練習前に、敗れた矢沢から話を聞いた。まず念のため、じゃんけんが行われたのは事実なのか確認すると、「本当です。試合前に、稀哲さん(森本外野守備走塁コーチ)に『きょう、じゃんけんしてくれ』と言われて、『これ、監督命令だから!』と(笑)。もちろん、初めてでした」と認めた。

 勝負に臨むにあたり、矢沢は一つ、痛恨の勘違いをしていた。「3本勝負って、3回勝った方が勝ちだと思っていたんです。1回目はイソさん(五十幡)が勝って、2回目は僕が勝って、その次は僕が負けて、次から負けられないなと思ったら、もう終わっていました。あ、そういうこと? みたいな。僕の理解不足でした。持っていなかったですね」と悔しがった。

 新庄監督の意外性ある〝采配〟には、もう慣れっこだ。「じゃんけん、おもしろかったですよ。まあ、(外野は)まんちゅう(万波)もいて、ジェッシー(水谷)もいて、イソさんと争っていく中で、決めにくかったら、じゃんけんかと。じゃんけん、っていうのもありかなと思いました。イソさんも、前の試合、送球(ミス)で点を取られていたので、じゃんけんに勝って良い試合の入りができたんじゃないですか(笑)」。じゃんけんでスタメンを決めることに、ネガティブな感情はなさそうだった。

 普段から仲良しの俊足コンビ。じゃんけん勝負の後も、わだかまりはない。矢沢は「(勝った直後の)イソさんの喜びは微妙でしたね。これで(スタメンとして)いって良いんかな、みたいな感じでした。たぶん、僕のことを考えてくれていたのもあると思います」と先輩の優しさを感じたという。

 もちろん、誰もが先発出場を狙っている。「チームが勝つために、その時に出た選手が活躍して、自分が出たときは自分が活躍して、というところじゃないですかね。僕も、イソさんと争えるところまで来ていると考えることもできますし、実力でスタメンを取れるようにもっと頑張りたいと思います」。新庄監督がじゃんけんに頼らざるを得ないほどの、高いレベルでの競争が、チーム力を大きく押し上げているのだろう。

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