旭川龍谷初の女子マネ主将・小玉心は記録員でベンチ入り「全員で40年ぶりの甲子園に」【北大会抽選会】
旭川龍谷創部初の女子主将として北大会の抽選を行った小玉マネジャー=撮影・西川薫
■全国高校野球選手権北北海道大会抽選会(7月3日、旭川スタルヒン)
藤原捕手がゲームキャプテン
全国高校野球選手権北北海道大会の組み合わせ抽選会が1、2回戦の会場となる旭川スタルヒン球場で行われ、出場16校の対戦相手が決まった。校名変更前の旭川竜谷時代に春夏通算8度の甲子園出場経験のある旭川龍谷は3年ぶり36度目の出場。大会第1日の第2試合で岩見沢緑陵と対戦する。昨秋、マネジャーの小玉心(しん、3年)が創部66年で初の女子主将に就任。マネジャー業務の傍ら、練習ではナインへの声掛けなどでチームをけん引してきた。試合では藤原佑磨捕手(3年)がゲームキャプテンを務め、小玉主将は記録員としてベンチから選手を鼓舞する。
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初の道大会抽選に緊張
背番号のない主将が、緊張した面持ちでくじを引いた。新チーム発足後、主将として秋、春、夏と3度の支部予選でくじを引いてきたが「旭川支部予選とは全く違う緊張感。他の支部さんとの抽選会が始めてで、とっても緊張しました。入学してから一度も全道大会に出たことがなくて初めての全道大会。緊張だったり未知な世界ばかりなので、しっかり平常心を保って、全員で40年ぶりの甲子園に向けて、まず初戦に勝って、エスコンフィールドにつなげられたら」と意気込んだ。
小中学時代から副主将、主将を歴任 選手の道より父の背中を追いかけて
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生粋のキャプテン気質だ。旭川出身で、同校OBの父・大輔さん(48)の影響で野球を始め、旭川忠和小サンダースでは副主将、旭川忠和中では主将、クラブチームの旭川ディアナでは副主将を務めた。複数の選択肢があったが、選手としての道よりも「マネジャーとして高校生はやりきりたかった」と、父の背中を追いかけた。
組み合わせ抽選に臨んだ旭川龍谷の小玉主将
2人いた方がチームとしてよく回る
状況が一変したのが昨秋の新チーム発足時。「きっとキャプテンはコイツ(藤原)になるだろうなって思ってた中で、別に2人いた方が、チームとしてよく回るし、それだったら自分がいろいろゲーム以外のことをやって、藤原がゲーム主将をやった方がうまく回ると」。今年の3年生は38人の大所帯。ダイヤモンド内は藤原。チーム全体の運営は小玉と役割分担を図った。同校OBでもある高橋健監督(53)は「僕が勝手に決めました。OBからも反対はなかった」。周囲も肯定的な意見が締め、創部初の女子マネジャー主将が誕生した。
うまくいっているのは仲間のおかげだ。小玉主将は「チームメートは何も変わらず接してくれてる。自分たちの直接関わっていた先輩方は『頑張れよ』みたいな感じで言ってくれてた」。チームを支えるのに性別は関係ないと小玉が行動で示した。
最後の舞台までやりきる
昨春の関西遠征の際、選抜甲子園で報徳学園対大阪桐蔭の試合を観戦して「甲子園で試合がしたい」と強く思った。「チームの雰囲気はすごくいいですし、みんな一日一日を大事にやっている。3年間、頑張っているのは知ってる。ずっとそばで見てるので、悔いなくやりきって、最後にやりきったよねってなってほしい」。甲子園の舞台でそれがかなえば、最高の集大成になる。
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