伊藤大海 駒苫でベンチ入りの弟・駿航にエール 〝お兄ちゃんマウント〟も発動
キャッチボールする伊藤=撮影・小田岳史
■全体練習(6月24日、エスコンフィールド北海道)
南北海道大会室蘭支部予選でベンチ入り
日本ハムの伊藤大海投手(27)が練習後に取材対応し、駒大苫小牧高野球部で初めてベンチ入りした弟の駿航投手(とわ、2年)にエールを送った。
自らも背負った「15」のユニホームを着用。時折〝お兄ちゃんマウント〟を取りながら、母校と弟の奮闘を願った。
初陣勝利の後輩たちへねぎらいの言葉
駒大苫小牧高が南北海道大会室蘭支部予選の初戦に臨み、快勝した。弟の駿航は終盤の救援登板に備えてブルペン入りしていたが、五回コールドで試合が終わり、デビューは持ち越しになった。
母校の戦いに触れた伊藤は「初戦はどんな試合でも緊張していたと思うので、いい勝ち方ができて良かったんじゃないかなと思います」と後輩たちをねぎらった。
公式戦初のベンチ入りを果たした弟の駿航=撮影・西川薫
報告ラインに「いい番号だね」
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高校公式戦で初のベンチ入りとなった弟からは、決まった時点で報告を受けていた。
少し照れくさそうに「珍しく向こうから『番号をもらった。同じ15番』というラインが来て。いい番号だね、というのは言わせてもらいました。そういう報告はうれしかったですね」と打ち明けた。

厳しくも温かい励まし
部員も多い強豪校で2年夏からベンチ入り。積み重ねた努力が実った形だ。間違いなく、兄としても誇らしいはずだが、簡単には褒めない。
「でも僕より(ベンチに)入るのが全然、遅い。僕、1年秋なので(笑)」と威厳を示すように対抗。さらに「秘密兵器のまま終わらないように、投げてほしいなと思います」と、ちゃめっ気たっぷりに励ました。
田中(右)が見守る中、キャッチボールする伊藤
自らと重ね合わせながら「頑張ってほしい」
同じ投手。自身の高校時代と比較して、共通点はあるそうだ。10年ほど前の記憶をさかのぼり「僕もこんな感じだったかな。体もそんなにデカいわけではないし、むちゃくちゃ速いボールがあるわけでもない。でも、何かが良かったから(メンバーに)入っていると思うので。自分の長所を発揮できるようにしてもらいたい」と期待した。
家族だからこそ、性格も十分に理解している。「僕に似て中身は気が利かないタイプだと思う(笑)。頑張ってほしい」。年の離れた弟のことを語る兄の目は、優しかった。
