新加入・浦上仁騎が即スタメン&フル出場「失点は一人のミスではなくチーム。全員が当事者」
チーム合流からわずか5日目で先発出場したDF浦上(左)=撮影・松本奈央
■J2第19節 札幌2-2今治(6月15日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
チーム合流からわずか5日目
北海道コンサドーレ札幌のDF浦上仁騎(28)が15日、プレドで行われた今治戦に先発しフル出場を果たした。6月上旬の特別登録期間に大宮から完全移籍で加入した万能型DFは、5月3日以来となる公式戦で終始、安定感あるプレーを披露。試合終了間際の失点でドロー決着となったゲームを振り返り「悔しいです。勝たないといけない試合だった」と白星への渇望を言葉にした。

チームへの合流から、わずか5日目。いきなり訪れた新天地でのデビュー戦で十分に持ち味を見せた。立ち上がりから目まぐるしく攻守が入れ替わる展開の中で「(CBでコンビを組んだ)宮くんと90分間を通してしゃべり続けた。ボールを持っていて取られた瞬間のことや、前からのプレッシングに行く、行かない。押し込まれたときのクロス対応のところです」と新戦力同士で密にコミュニケーションを取り合い、DFラインを統率した。
公式戦で新たに発見した収穫と課題「プレーする場所や時間帯は…」
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赤黒のユニホームを身にまといピッチに立つことで、新たな発見があった。「(札幌は)技術の高い選手が多い。それはストロング」と仲間たちの特長を再認識できた。その上で「経験が浅い選手がいるので、プレーする場所や時間帯はチームとして突き詰めていかないと。ゲームの進め方にはまだ改善の余地がある」と明確な収穫と課題を挙げた。
J通算196試合出場の豊富な経験を還元できれば、クラブは大きく成長する。「夏の移籍の意味を深く理解しているつもり。即戦力してチームの結果に貢献しないといけない立場」と語る浦上は、この日の2失点の責任が個ではなく、組織にあると強調する。
後半アディショナルタイム1分、今治のMF横山に同点ゴールを決められて悔しがるDF浦上(手前)とGK菅野
「1失点目も2失点目も自分たちのミスから。試合後に、そこは時間帯も考えてやっていかないといけないという話をしました。失点は一人のミスではなくチーム全員(の責任)。誰かのせいにしてはいけないし、全員が当事者。それを試合だけやるのは簡単ではないし、日々の練習や日常が結果に出る。もう1回、そういうところを僕が全員に伝えていけばいい。僕自身も最後の部分は個人で守れるように対応を磨きたい」
移籍後、即スタメンの事実は首脳陣の高い期待を表している。前半戦を13位で折り返した札幌の逆襲を、浦上は信じて疑わない。「J2というリーグは何があるか分からない。今は水戸があれだけ連勝している。彼らはやることをやっているが、僕たちの何かがすごく劣っているわけではないと思う。その何かを突き詰めていかないといけないし、日々の練習が全てだと思う」。新戦力のプロフェッショナルな姿勢が、後半戦の巻き返しにつながっていく。
DF浦上(右)がゴール前に来たボールをヘッドではね返す
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