《今治戦後》(田中)克はうちで一番ボールの扱いがうまい選手。彼がミスしたなら仕方ない《岩政Talk》
■J2第19節 札幌2-2今治(6月15日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
試合後、取材に応じた岩政大樹監督(43)の一問一答は以下の通り。
【高嶺朋樹主将がプロ入り後初めてPKのキッカーに名乗り出た理由とは―】
―試合を振り返って
「いつもサポーターの皆さんへの感謝を伝えていますが、きょうも再開するリーグ戦にあたって非常に熱い応援でサポートしていただいた。勝ち点1に終わった後も選手たちを鼓舞するような声を掛けていただき感謝したいと思います。また必要な勝ち点を得られなかったという面では、非常にもったいない試合。ゲーム展開はある程度想定した通りに進んだが、もっと自分たちはできると思っています」
【新加入の宮大樹がCBで先発フル出場「ゲームクローズの絵を合わせることが大事」】
―新戦力を積極的に起用した。宮と浦上を起用した意図、パフォーマンスへの評価を
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「練習で良いパフォーマンスを出している選手がピッチに立ちます。新加入かどうか、日本人か外国人か、ベテランか若手も関係ない。それは常にフラットに評価をして選んでいます。彼らが練習で見せたパフォーマンスをきょうも見せてくれた。ゴール前の堅さの面では非常にプラスになったと思っています。すぐに天皇杯があって、そこで浦上は出られない事情もある。いろんな面を考慮してメンバーを決めましたが、出ている選手たちは僕がこうしてほしいというプレーをそれぞれ出してくれた。そのおかげで想定通りに試合が進んだ」
―2失点目は田中克のパスミスから生じた
「(田中)克はうちで一番ボールの扱いがうまい選手。彼がミスしたなら仕方ない。勝っている状況でもマイボールを大事にして、前進することで(試合を)コントロールしようと思っていた。勝っている状況でも、自信を持って自陣でボールを受けた上でミスをしたなら仕方ない。いろいろな話はしますが、それを責めるつもりはない。ダメだと言い始めたら、ボールを受けなくなる。自分たちの力不足だとしか思っていないです」
―高嶺がボランチで出場。ストロングポイントが出ていた
「見ての通りです。当然、適正ポジションでプレーできるメリットがあります。(長所を)出していたと思う。うちは強度の高いボランチが馬場も移籍したので多くなくて、ボールの扱いがうまい選手がたくさんいる。高嶺がボランチに収まることで、そういう選手たちを起用しやすくなる。高嶺自身のパフォーマンスもそうですが、周りの選手の起用法や全体のバランスが整いやすくなる面でメリットがある。前半戦でできなかったことを、他の選手の組み合わせも含めて探していかないといけない。それを結果を出しながら進めていきたい。後半のメンバーは一つの解決策なのかと思う。白井もよくやってくれた。一つの形が見えたと思います」
―前半戦を終えて6勝9敗4分け。後半戦のビジョンは
「まだ半分なので総括するタイミングではない。想定というものはしていないですが、圧倒的に自分たちの目標に対して勝ち点が足りていない。監督が替わるチームはどのチームもそうですが、後半戦へ向けてチームが固まり、勝負を懸けていくことを思い描いてつくっている。新戦力が入ってガラッと変わる中で、早めにチームづくりを進めて、できるだけ早い段階で上位陣に食い込む流れに持っていきたい。これは一つずつ解決するしかない。急ぎますが、慌てずにやりたい」
―2点目を決めた直後に、田中克と高嶺に声を掛けていた
「ボールを受けろということです。その前の時間から伝えていましたが、声が全然通らないので伝えられるチャンスと思って行きました。興奮状態であまり選手たちに伝わらなかったかもしれない。相手の外国人選手がスタートから出て、疲れが見えてくる段階で空くスペースがある。そこでボールを受けると、彼らはカウンターが打ちづらくなると伝えたかったが、あまり効果はなかったと思います。ボランチがチームの心臓なので、そこでボールを受ける。僕はそこをリンクのエリアと呼んでいますが、リンクのエリアでボールを受ければ、いろんな場所にアクセスしやすくなる。彼らには自信を持ってボールを受けることをお願いしている。そこのポジションやエリアを確認しました」
■プロフィール 岩政 大樹(いわまさ・だいき) 1982年1月30日生まれ。山口県出身。岩国高、東京学芸大を経て、04年に鹿島へ加入。13年限りで鹿島を退団した後は、タイ1部BECテロ・サーサナFC、岡山、東京ユナイテッドFCでプレーし、18年シーズンをもって現役引退。指導者としては、21年に上武大の監督を務めた後、22年から古巣・鹿島のトップチームコーチに就任。同年8月から監督に昇格し、23年シーズン終了までチームを率いた。24年はベトナム1部ハノイFCで監督を務めた後、9月に母校の東京学芸大のコーチに。25年1月より北海道コンサドーレ札幌の監督に就任した。
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