ファイターズ
2021/09/08 12:55

姫野155キロ  衝撃の投手デビュー

投手転向後の初登板となった姫野は、155キロを連発して1回を無失点に抑えた(撮影・近藤裕介)

■イースタン 日本ハム8-0巨人(7日、鎌ケ谷)

 衝撃の投手デビューだ。今年6月に外野手から転向した日本ハムの姫野優也投手(24)が7日、イースタン・リーグ巨人戦(鎌ケ谷)で実戦初登板を果たし、1回を無安打無失点に抑えた。球団のスピードガンでは最速155キロを3度計測するなど、直球は16球中12球が150キロ超え。打者で芽が出なかった背番号161の育成選手が、マウンドで無限の可能性を見せた。

 

 ゆったりとしたフォームから、白い“弾丸”が飛び出した。待望の投手デビュー戦に臨んだ姫野が、150キロ超え連発の圧巻投球で1回無失点。「意外とすっと自然と入れて、自分が思い描いていたボールを投げられた。ベンチに戻っても、まだドキドキで震えていましたけど、ホッとしました」と笑顔がはじけた。
 前日は不安で眠れず、試合前は緊張していたが、マウンドに上がると一変した。八回から登板し、まずはウレーニャを155キロで空振り三振。練習では153キロが最速だったが、いきなり2キロ更新した。八百板はスライダーで一ゴロ。2死から四球を与えるも、最後は平間を三邪飛に仕留めた。
 もともと打つことよりも投げることが好きだった。4月に球団から投手転向の打診を受けた際は「素直にうれしかった。これはチャンス」と前向きに決断した。けがなど苦難もあったが、「自分が投げるボールで(周りが)驚いてくれるのがうれしい」と、新たな挑戦を心から楽しんでいる。
 偉大な先輩から太鼓判をもらっていた。SNSを通じ、球団OBのダルビッシュ(パドレス)と連絡を取った。投球動画を送ると、「すごくいい。いい投げ方していると思うよ」。不安が自信に変わった瞬間だった。
 今季は支配下登録の期限がすでに終了している。来季以降の1軍登板を目指し「2軍とフェニックスリーグ(10月)でアピールして、なんとか来年頭から支配下、(背番号)2桁に戻る。それしかない」。まるで野球少年のように、姫野の目は生き生きと輝いていた。(近藤裕介)

 

 ◆輝星は納得の7回2安打0封

 先発で7回2安打無失点と好投し、6勝目をマークした。一回は直球のみで3者連続三振に仕留めるなど、巨人打線を圧倒。「今年一番。高めの真っすぐで空振りも取れましたし、何よりも(失点)ゼロっていうのが良かった」と納得の表情を浮かべた。1軍再昇格を見据え「早く行って、できるだけ多く勝ちたい」と意気込んだ。(鎌ケ谷)

 ◆今川は好調2打席連発14号

 2打席連発だ。「7番・左翼」で先発すると、まずは二回2死で迎えた第1打席で左中間へ先制ソロ。さらに四回の第2打席で、無死一、二塁から左越えの14号3ランを叩き込んだ。「どっちも感触は良かった。ボールが長く見えている」と手応え十分。この日は七回にも適時二塁打を放ち、3安打5打点と1軍再昇格を猛アピールした。(鎌ケ谷)

 

あわせて読みたい