〝満塁男〟伏見寅威 先制の2点タイムリー リード面の反省を糧に敵地でリベンジ目指す
二回2死満塁、伏見が先制の2点打を放つ=撮影・桜田史宏
■パ・リーグ6回戦 ソフトバンク5-2日本ハム(5月20日、エスコンフィールド北海道)
二回2死満塁で中前へ先制の2点打
日本ハムの伏見寅威捕手(35)が「9番・捕手」で先発出場。二回2死満塁で迎えた第1打席では、センター前への2点タイムリーを放ち、先発の伊藤大海投手(27)を援護した。
これで今季、満塁の場面では3打数3安打と〝満塁男〟ぶりを見せつけている。
二回2死満塁、先制の2点打を放つ伏見=撮影・中島聡一朗
難攻不落のモイネロを攻略
今季3度目のマッチアップとなった伊藤とモイネロ。両軍エースによる緊迫の投手戦となることが予想された一戦で、先手を取る一撃を放ったのが、伊藤の相棒としてマスクをかぶっていた伏見だった。3球目のスライダーをはじき返すと、打球はセンター前にポトリ。一気に2者が生還し、試合の流れを日本ハムに引き寄せた。
「相手は良いピッチャー。チャンスが少ないというところで、チーム的にも先に点が欲しい状況だった。(山県)秀が凡退してしまったところで、カバーできて良かったかなと思います」と振り返った。

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山田コーチも絶賛する勝負強さ
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満塁という絶好機で勝負強さが際立つ。試合前の時点で、伏見が今季、満塁で打席に立ったのは今月13日と15日のオリックス戦(エスコン)での2回。その両方でタイムリーを放っており、山田バッテリーコーチからは〝満塁男〟と称された。
「去年から満塁でよく打っているイメージがある、みたいなことを言い始めて。この前、(オリックスの)九里から打ったり、山田からも打っていて、『やっぱり、おまえは満塁に強い』みたいなことを結構、ヨイショされていて」。得点圏打率こそ.176であるものの、満塁の場面に限れば3打数3安打の打率10割。チャンスが大きければ大きいほど、その打棒が輝きを放つことを証明している。

悔やまれる秋広への2四球
バットでの活躍を見せた一方、この日のリード面では反省も口にした。特にポイントとして挙げたのが、巨人からトレードで移籍してきた秋広に対して、五回と九回に与えた2つの四球。いずれも失点につながってしまった。
「やっぱり大海も同じことを思っていて、あそこのフォアボールが痛かったよねと。データも少ない中での対戦だったので、もう少しいろいろなデータを集めながら、序盤から攻められていたら、終盤のフォアボールはなかったかなと思う。そこの大胆さがなかった自分たちに、ちょっと反省ですね」
五回、マウンドで話す伏見(左)と伊藤
来週もエース対決が濃厚
来週には敵地でのソフトバンク戦が組まれており、再び両投手の対決が予想される。この日の反省を生かして、巧みなリードとチャンスでの好打で、伊藤とともに福岡の地でリベンジを果たしてみせる。
二回2死満塁、先制の2点打を放ち、ほえる伏見=撮影・村本典之