【一問一答】伏見寅威 打撃復調の裏にあった谷内コーチと鍵谷さんの献身「本当に感謝しています」
七回1死満塁、適時打を放った伏見が塁上でガッツポーズを見せる=撮影・井上浩明
■パ・リーグ10回戦 オリックス0-7日本ハム(5月13日、エスコンフィールド北海道)
日本ハムの伏見寅威捕手(35)が七回に、点差を広げる中前適時打を放った。守っては伊藤大海投手(27)をリードし、快投につなげた。前日12日に誕生日を迎えたベテランが攻守にわたって奮闘し、チームの5連勝に貢献した。ヒーローインタビューと取材に応じた一問一答は以下の通り。
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【ヒーローインタビュー】
―攻守にわたる活躍でした
「やりましたー!」
―今季初のお立ち台。乗った感想は
「今年、自慢のバッティングが影を潜めていたので、打てて良かったと思います」
お立ち台で”やりましたー”と声を上げる伏見(右から2人目)=撮影・松本奈央
―七回のタイムリーは1死満塁の状況。どんなことを考えて打席に入りましたか
「正直な話、あと1点欲しいよ、誰か取ってと人任せにしていたんですけど、自分で打てばいいんだと切り替えられたのが良かったと思います」
―初球のストレート。狙っていましたか
「切り替えてからは何も考えず、ただ集中してバットを出して、強く振ることだけを考えました」
七回1死満塁、適時打を放つ伏見
―守備でも伊藤投手の好投を引き出しました。受けていてどうでしたか
「毎回、いいピッチングをして。毎回、いい調整をしてくれているので。『本当、打たないとどうなるか、分かっているんですか』といつも言われていたので。まず守備から、そしてバッティングも良かったなと思っています」
―12日に35歳の誕生日を迎えました。最初の試合が好ゲームに
「35歳になっていい流れが来ています。ありがとうございます」

―ファンへ思いを
「序盤、エスコンフィールドで勝てなくて申し訳なく思っています。皆さんの応援が本当に力になっています。ここから突っ走っていきたいと思っています。また応援、よろしくお願いします」
【囲み取材】
―七回に貴重な2点目の適時打
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「今年は全然、得点圏で打てなかったので、あそこで結果が出て良かったなと。その一言に尽きる感じです」
七回1死満塁、適時打を放つ伏見
―今季はスクイズ失敗などもあった。いろいろ考えたか
「あれも考えましたけど、なかなか調子が上がってこないなと。カード頭の投手と対戦することが多くて、なかなか失投もないですし、難しいなと思っていました」
―九里投手を攻略。一塁を回って気持ちのこもったガッツポーズが出ていた
「大海がすごい頑張っていたというのもありますし、1―0のゲームはどう転ぶか分からなかったので。もう1点、もう2点、欲しいなと思っていたところで。マジで取ってくれと思っていたのを、自分で助けようと。それが思い切りよく初球から振れた要因かなと思います」
七回1死満塁、適時打を放った伏見。左はオリックス・九里
―取ってくれと願っていたら、大チャンスで回ってきたと
「なんか最近、自分でなんとか、というよりは人任せなところがあった。頼りになる選手が多いので。自分は守備、守備とそっちに逃げていた部分があって、それが情けなかった。そこでオレが点を取ってチームを楽にする、という前向きな気持ちになれたのが、いい打席につながった」
―スクイズも想定したか
「あるかなと思いましたけど、満塁で…。フォースプレーになるし、もし出たとしても結構、難しいシチュエーションだなと。フォークばかり投げてくるピッチャーで。そこは準備して入ったんですけど、何もなかったので、ここは思い切りいこうと」
―伊藤からは感謝されたか
「何も言われないです。冗談です(笑)。ナイスバッティングと言ってくれました」
―打撃の状態を上げるために工夫していたことは
「これはどこかで言いたいなと思っていたんです。もちろん、みんな調子が上がらないと練習するんですけど、僕が練習していたら、谷内コーチがずっとマシンを打っている時に残ってくれて。同級生なので『谷内、ちょっと投げてくれない?』と言ったら、その言葉を待っていたよと。それで投げてくれて。打っていたら鍵谷が来てくれて、その間にマシンのボールを拾ってくれたりして。この2人の存在の大きさを感じて。谷内コーチにもアドバイスをもらったり、鍵谷に励まされながら。それで少しずつですけど、状態が上がってきたかなという印象です」
七回1死満塁、適時打を放った伏見(右)が塁上でガッツポーズを見せる。左は谷内コーチ
―いつ頃の話か
「福岡でスクイズ失敗があって、帰ってきてエスコンで試合があった時ですね。時期的には。そこからヒットが出て、ということだったので本当に感謝しています」
―どのタイミングで打っていたのか
「試合が終わった後、(居残りで)打っている時ですね」
―伊藤が前回のオリックス戦で直球を意識させたことで、外の変化球が生きたのではと。組み立ての段階で意識していたのか
「折り返し(2週続けての対戦)って結構、難しくて。打たれても抑えても難しい。同じ相手と連続でやるというのは。最初はどう探っていくか。どういう対策で相手がきているか。大海が言ったようなこともあったのかなと」
バッテリーを組んだ伏見(左)と伊藤
―伊藤の投球はどう感じていたか
「真っすぐは捕っている感じ、あまり良くないかなと最初は思いました。でも、スライダー、スラッターが良かったことで、真っすぐが生きて。要所でギアを上げた時の真っすぐがより良かった」
―オリックス時代から親しい山崎から誕生日は何かあったか
「これ(手に持っていた包み)が福也から。去年やっとプレゼントを(もらった)。それまで僕はたくさんあげてきましたけど、去年やっと、そして今年もくれました(笑)」
試合前練習で山崎(右)と一緒に走塁練習をする伏見