【一問一答】郡司裕也が決勝2点タイムリー 野村離脱のピンチも「○○をつくっていくチャンス」
七回1死満塁、先制の2点適時打を放った郡司が雄叫びを上げる=撮影・桜田史宏
■パ・リーグ12回戦 オリックス0-7日本ハム(5月15日、エスコンフィールド北海道)
不振脱出の〝グンティー〟が4打点
郡司の一打が勝負を決めた! 「2番・一塁」で先発出場した日本ハムの郡司裕也捕手(27)が、両チーム無得点で迎えた七回、1死満塁の場面でレフト前へ先制の2点タイムリーを放ち、均衡を破った。4月22日楽天戦(エスコン)の第3打席以来、34打席ぶりとなるヒットで試合の流れを大きく引き寄せると、続く八回の第4打席でもダメ押しとなる2点タイムリー。開幕から4番を務めてきた野村佑希内野手(24)が負傷離脱するという苦境を、代わって一塁に入った背番号30がはね除けてみせた。ヒーローインタビュー、試合後取材の一問一答は以下の通り。
【中島健人によるヒーローインタビュー】
―七回の先制タイムリーの場面。1死満塁での打席だったが、どんな思いで打席に入られましたか
「その前にまず、中島さんから『郡司』という名前が出るのが、すごい光栄です。新鮮で。ありがとうございます」
―私も光栄です
「〝セクシーサンキュー〟です、本当に」
―本当にありがとうございます。こちらこそ〝マイプレジャーセクシー〟ということで。どんな思いで打席に入られましたか
「きょうは本当に宮西さんがすごい記録を達成した日なので、宮西さんのために打ちました」

―序盤は悔しい打席が続きましたが、ヒットが出たときの感想を教えていただけますか
「実は30打席弱ぐらいヒットが出ていなくて。結構、顔とかでごまかしてたんですけど(笑)、さすがにごまかしきれなくなってきたので、そろそろ打たなければ、ちょっとやばいなと思って。1本出てめちゃくちゃほっとしました」
―「決めるとき、決めないといけない」というふうに、僕のアイドル人生もそうなんですが、郡司選手が決めるときに、こういうメンタリティー、こうなることが大切だよ、という秘訣というのはありますか
「すごく良い言葉だと、今ジーンと来たんですけど。僕は決めるとき『決めてやる』って思うと、すごい力んでしまうので。例えばきょうの打席とかだったら、相手もプロ野球選手だし、簡単には(ヒットが)出ないだろうな、というぐらいのメンタルで打席に立っていまして。常にリラックスして、パフォーマンスが発揮できるように意識しています」
―ファンの皆さんへ、今のありったけの思いを伝えていただけるとありがたいです
「見渡す限り『健人』の文字ばっかりなんですけど(笑)。『郡司』より『健人』の方が多い気がするんですけど」
インタビュアーの中島健人(手前左)の質問に答える郡司(右から2人目)
―そんなことないです。〝グンティー〟もいっぱいあります
「あ、グンティー?」
―グンティーもいっぱいあるんで、大丈夫です
「本当に、グンティーファンの皆さんの声援のおかげできょう打てましたので。これからも応援よろしくお願いします。ありがとうございます」
【試合後取材】
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
―第3打席で決勝の2点タイムリー。その次の打席でもタイムリーが出た
「もう、ほっとしました。本当に全然打てていなかったので。それでも信じて使ってくれたのは、ボス(新庄監督)に感謝ですね」
八回を終え、適時打を放った郡司(左)とタッチする新庄監督=撮影・井上浩明
―4月22日以来の安打。起用法もあって、状態を上げてくるのが難しかったと思うが
「いや、僕の中であまり状態が悪いとは思っていなかったので、やっていればいつか(安打が)出るだろう、出るだろうと思いながら、気付いたらきょうまで来ていて。きょうも2打席凡退していたときは、ちょっとまずいなと思ったんですけど、満塁で皆さんがつないでくれたので、あそこで打てなかったら、何と言うかもう、鎌ケ谷に行くぐらいの覚悟で打席に立ちました」
―三遊間に引っ張った。狙いは
「方向を決めずに、球種で何となく待っていたので、あのときは。真っすぐは簡単には来ないだろうな、というところで、(打ったのは)たぶんカットボールだと思うんですけど、しっかり考えて打席には立っていたので、良かったかなと思います」
―1本出たことによって、次の打席は気分が違ったのでは
「だいぶノリノリでしたね、気持ちは。本当に不思議なもので、1本出ると2本目って簡単に出るな、という。あんなに苦労して出なかった人が、1本出たらね、(外野に)抜けていきますからね。不思議なものですけど、やっぱりメンタルって大事だなと思います」
八回1死二、三塁にも中前へ適時打を放つ郡司
―不調時に願掛けはしない方か
「きょう、頭から塩スプレーかぶってます。もともと塩スプレーが好きで使っていたんですけど、去年(細川)凌平が、直接現地でお清めスプレーを買い付けてきてくれて。『郡司さん、これプレゼントです』と言われて。それをきょう掛けて。『氣』と書いてある塩スプレーを掛けて」
―現地とはどこか
「伊勢神宮ですね。別にスピっているわけじゃないんですけど(笑)。もう神にもすがる思いで、という感じです」
―きょう初めて掛けたのか
「いや、もう毎日掛けているんですけど、きょうは頭からかぶりました」
―普段はどのあたりに掛けているのか
「普段はユニホームに、試合前にツープッシュなんですけど、きょうはもう頭からいきました」
―その効果で、きょうは良い感じに
「なんか変なルーティンができそうで嫌だな(苦笑)」

―あす以降はどうするか
「しない日とする日を使い分けてみて、ちょっと実験していこうかなと思います(笑)」
―塩の味がするのか
「いや、結構フレグランスな。種類もいっぱいあって、おすすめですよ。香水ほどツーンとこないですし。皆さんにもおすすめです」
―清めが目的のもの
「清めが目的です。別に邪悪な心とかないんですけど(笑)。清めました、きょうは」
―安打が出なかった時期は、自分で考えていたのか。それとも誰かに助言を求めたか
「いや、助言は特に求めず。僕も特に変えずに、そのうち出るだろう、という感じでした。練習はしていましたけど」
―野村の負傷離脱で一塁での起用となった
「本当にみんなでカバーしなきゃいけないなと思いますし、でも僕にとってはチャンスでもあるので。ジェイ(野村)とかモーレ(レイエス)とかに頼っている打線になってしまわないように、どこからでも点が入る打線をつくっていくチャンスでもあると思うので。彼が戻ってきたときに、最強の打線になるようにやっていきたいなと思います」
0-0の五回2死一、三塁のピンチで、一塁手の郡司がうまくゴロをさばいてしのぐ
―ヒーローインタビュアーが中島健人
「本当に僕が見てきた男の中で、一番顔がきれいでした。格好良いなと思いました、心から。さすがっすね、トップアイドルは」
―田宮から嫉妬されたのでは
「いや、さすがに嫉妬するんじゃないですか、あれは(笑)。ファンの層もきょうはいつもと違った気がしましたし。黄色い声援が多かった気がしました」
―中島健人と言えばセクシー。郡司もこれからセクシーな部分を出していきたいか
「いやいや、僕も本物を見てしまった以上、もうあんなのは到底無理だなって。到底僕らみたいなのが出せる空気感ではなかったので、その道を諦めます。野球で頑張ります」
インタビュアーを務めた中島健人(中央)と、ヒーローの郡司(左)、宮西