岩政大樹監督 崩れたゲームプラン「大きなミスが出てしまった」
前半、磐田に3失点してベンチで考え込む岩政監督=撮影・石川崇子
■J2第14節 札幌2-4磐田(5月6日、札幌・大和ハウスプレミストドーム)
北海道コンサドーレ札幌は6日、ホームで磐田と対戦し2-4で敗れた。試合開始直後に先制点を献上すると、前半だけで3失点。0-4とされた後半にようやく反撃へ転じたが、時すでに遅かった。試合後、岩政大樹監督(43)は「大きなミスが出てしまった」と、厳しい表情でゲームを振り返った。
キックオフからわずか36秒
DFラインが崩壊した。イージーミスから次々とゴールを奪われ、早々と勝負は決した。キックオフから36秒。右SBのDF髙尾が磐田の最終ラインから送られたロングボールへの対応を誤り、あっさりと大事な先制点を奪われた。
前半20分、オウンゴールで2点目を奪われて肩を落とす札幌の選手たち=撮影・松本奈央
ヨーイドンでつまずいた札幌は、その後も浮き足だったまま同20分、25分と立て続けに失点。4点目を奪われた直後にはゴール裏に陣取る札幌サポーターが相手に拍手を送る、悔しすぎる光景も広がった。上位チームと戦ったタフな4連戦。ラストを総力戦で乗り切ろうとした指揮官の思惑は外れ、相手の強さばかりが際立った。
前節と同じメンバーを先発させ…
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描いたゲームプランは、明確だった。岩政監督は中2日の試合で、1-0で勝利した前節の山形戦と同じ顔ぶれをピッチに送り出した。当然、選手それぞれの疲労度合いは把握済みであり、切り札と呼べる控えメンバーを投入する終盤戦を決着の時とにらんでいた。
「後半の早い段階で選手を代えていこうと共有していた。0-0だろうが0-1だろうが、後半になれば勝負になる。勝負を掛けられるメンバーがいたので、その時間帯に勝負を持って行けなかったことが非常にもったいなかった」
シナリオ通りに物事を運べないのが、サッカーの常だ。どれだけ指揮官が知恵を絞っても、選手たちの奮闘なくして勝利は得られない。
高嶺主将「1点ずつ返していこう」
3失点目後に選手たちを集め、立て直しを図った高嶺主将は「(失点は)全部ミスが絡んでいた。3点取られたのはもう仕方ない。みんなで集中して1点ずつ返していこうと話をした。今のチームには波があって、落ちるのが早い。良い時を継続できないのが課題」と屈辱的な敗戦を悔やんだ。
今季リーグ戦でワーストとなった4失点の現実は、もう変えられない。降格圏も上位浮上も見える今、欲しいのは白星だけだ。
前半25分、磐田に3点目を決められ、肩を落とすMF高嶺主将(左)