「キックオフ2025」開催 岩政監督「期待と温かさを浴びた。札幌にしかできないフットボールを目指す」
新チームお披露目イベントのオープニングで整列する札幌の選手たち=撮影・松本奈央
札幌市内で新チーム発表イベント
北海道コンサドーレ札幌は26日、札幌市内で新チーム発表イベント「キックオフ2025」を開催した。岩政大樹監督(42)は、イベント最終盤にMF高嶺朋樹(27)を新主将に指名。会場は大きな盛り上がりを見せた。
※記事の最後にイベント後の岩政監督コメントを掲載
2181人のサポーターが集結
華やかな演出に彩られ、札幌が新たな船出を迎えた。2181人のサポーターが会場に集結し、ユニホーム発表やトークショーなど、内容盛りだくさんのイベントを満喫した。
冒頭のあいさつでステージに立った指揮官は、クラブの生み出す熱気に触れ「すごいです。ちょっと驚いてます。いつも私たちと共に戦っていただき、ありがとうございます」と素直な心境を交えて、札幌を支えるサポーターに感謝した。
イベントのオープニングで挨拶する岩政監督
決意表明&主将、副主将を発表
J2優勝&J1昇格、さらにはカップ戦でのタイトル獲得を目標に掲げる新監督は「長らく外からクラブを見て、魅力的で面白いと思っていた。ここに来てまだ1カ月ですが、それを日々実感している。北海道コンサドーレ札幌にしかできないフットボールを目指します」と、高らかに決意を表明した。
豊かな経験に裏打ちされた直感をもとに、最適の人材を選び抜いた。岩政監督はイベント最終盤に高嶺の主将就任を発表。続けて副主将に大﨑、深井、中村を任命したことを明かした。ベルギーから電撃復帰した男を軸に、万全の体制が整った。9年ぶりのJ2を戦うクラブは、一枚岩となり2025年を走り抜く。
※以下、岩政監督のイベント後の一問一答。

■キックオフ2025(1月26日、札幌文化芸術劇場 hitaru)
―サポーターの前で話をして
「期待と温かさを浴びたなって感じです。非常にありがたい時間だと思いますし、みなさんとこれから、いろいろな場面を共有するときに、この話が響いてくるかなという気がします」
―イベントの最後にはキャプテンを発表。どう決めたか
「キャプテンだけじゃなくて、副キャプテンも含めていろいろ考えました。チーム全体のバランスも含めて、どこに重心を置いて、そこに重しを置いたときに、周りがどのようにバランスを取っていくかなっていうところの感覚です」
―高嶺に伝えた場面は
「(24日の)ガンバ戦の試合の後、グラウンドの脇で『キャプテンにするね』で終わりです」
―どんな振る舞いを期待するか
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「彼にとって初めてのキャプテンですから、とても良い経験になると思います。脇を固める副キャプテンの存在も大きいですし、その周りにも菅野や宮澤、荒野というリーダーがいますので。彼らには先に『支えてあげてほしい』という話をしています。高嶺本人というよりもチーム全体で彼を支えるようになってくれればいいと思います」
キャプテンに指名されて決意を語るMF高嶺
―沖縄キャンプで得た手応え
「この時期に手応えを口にするのは、運気が逃げていきそうで言いたくないのが正直なところです。ただ、チームがやろうとして考えていた僕の絵は、ピッチ上で表現されるようになってきた。これまでのチームをつくってきた経験の中では、この短期間でここまで来るのは、これまでなかった。選手たちは非常によくやっていると思います」
―熊本キャンプでは何に重点を置くか
「非常にありがたいことに選手たちが意欲的にプレーしてくれている。この沖縄キャンプで全選手が今の仕組みを理解してプレーできるところまでいかないと思っていたのが、いってしまった(笑)。であるならば、もう一回、競争させようかなと思っています」
―今季に懸ける思い
「まずは僕たちにしかできないフットボールをつくり上げていくこと。それをつくり上げていけば、当然、結果は出るでしょうし、昇格は叶うと思っています。順番は間違えずに。勝つことは必要ですが、相手を圧倒するようなフットボール、自分たちがボールを動かしながら相手をコントロールする、相手がボールを持っていてもコントロールする。そういうフットボールを一つ一つしっかり積み重ねながらつくり上げていきたいと思います」
―副キャプテンを3人置いた狙いは
「バランスですね。高嶺という重しを一番に置いたときに、その周りにどのような人が立っていくのか。そこから他の選手がどのように関わっていくかというところを描いたときに、大﨑と深井と中村がそれぞれの支え方で、チームを引っ張っていく1人として活躍してくれるかなと思いました」
イベントの最後にキャプテンと副キャプテンを発表した岩政監督(手前中央)
―G大阪戦のあと、キャプテンについてしっくりきた瞬間があったと話していた
「いつか分からないです。記憶力が悪いので、そんなに覚えてないです(笑)。(決めたのはキャンプ)終盤に差し掛かっていたと思います。いろいろチームのことを考えている中で、キャプテンはどこかで決めないといけないなっていうのは頭の片隅にあった。途中まではいろいろな案が浮かんでましたが、どこかっていうのはあんまり覚えてないです」
―キャプテンを重しと表現するのは独特
「役割は上下ではないなって思う。僕の監督という役割もそうですね。コーチングスタッフも今、同じように、僕が中心にいるかもしれませんが、上にいるとは思っていない。それぞれの役割の中で、みんなが活躍するような組織にしていくつもりです。今、チームの雰囲気はいい。シーズンを進める中でも、そういうチームになってほしいなと。そのための人事だと思ってます」