ファイターズ
2024/04/26 17:40

《ハム番24時》4月26日

 

 今川に待望の1本が出た。25日の2軍DeNA戦(鎌ケ谷)で九回2死から代打で出場し、左中間へ今季1号ソロをかっ飛ばした。5点ビハインドから放った一発に「稲葉(2軍)監督は、毎試合勝ちに行くと言っている。ホームランを打って(敗色濃厚な)空気を変えたかった。うまく変化球を見逃せてカウントをつくれたので、ここは(本塁打を)狙おうと思って振ったら、しっかり捉えられた。1軍に上がったときに、代打でこういう場面が来ると思う。準備はしっかりしてきたつもりです」と力強かった。

 1軍昇格へ、バットでの快音はこの上ないアピールだ。しかし、道産子外野手は試合後「バッティングはもちろんなんですけど、守備にも力を割くようにしています」と、守備力向上に重点を置いて練習を重ねていることを明かした。

 もともと、アマチュア時代から守備に苦手意識はなかったが、プロ入り後は飛んでくる打球の質が変わり、入団当初は苦戦を強いられた。「プロに入って、いろんな打球が来ることを知って、怖さを覚えて、消極的なプレーもあった」と振り返る。

 それでも、地道な積み重ねが徐々に数字になって表れ始めた。現在は、守備の評価指標で2軍トップクラスの数値をたたき出しているという。「UZR(同じ守備位置の平均的な選手が守る場合と比べ、どれだけ守備で失点を防いだかを示す数値)は、イースタンではトップでした。僕は五十幡みたいに特別足が速いわけではないので、頭を使って、バッターの特長、風、投手との力関係とかを見て、ポジショニングを研究している。数字にも出ているので、成長できているかなと思います。特に、センターでの数字がいい。継続していきたいです」と胸を張った。

 本塁打や打率に比べ、守備は目立たない。2軍から1軍に昇格する野手を考えるとき、誰もがまずは打撃成績に目をやるだろう。ただ、守備力はチームの勝利に大きく関わる。「今は思い切ってプレーできている。今川は守備があんまり良くないというイメージがあるかもしれないんですけど、それを払拭したい。上手くなったなと思わせたい」。これからは今まで以上に、今川の守備に注目していきたい。

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