アマスポーツ
2024/02/03 22:15

地元凱旋のナガマツ パリ五輪代表は譲らない 1月のインドOP優勝で自信【バドミントンS/Jリーグ】

北海道に凱旋した北都銀行の永原(左)と松本(右)=撮影・十島功

■S/Jリーグ札幌大会 北都銀行2-1ACT SAIKYO(2月3日、北ガスアリーナ札幌46)

TOP4準決勝に進出

 パリ五輪へ気持ち新た―。北都銀行の永原和可那(28、芽室中出)と松本麻佑(28、とわの森三愛高出)が北海道に凱旋した。第1ダブルスで小松ゆい(23)とペアを組んだ永原は、19-21、18-21で敗れたが、1-1で迎えた第2ダブルスの松本は曽根夏姫(25)とのペアで21-16、21-13で相手を圧倒し、チームを勝利に導いた。Jブロックリーグ1位となった北都銀行は、23日に東京体育館で行われるTOP4準決勝に進出。パリ五輪を目指すナガマツが、日本一への戦いに挑む。

永原は敗れるも松本は貫禄勝利

 地元・北海道での試合は明暗の分かれる結果となった。永原、小松組は2ゲームを落とすまさかの敗戦。永原は「きょうは良いプレーができなくて、シングルス、ダブルスのみなさんに負担をかけてしまったので、自分としては本当に申し訳なかった」と反省の弁。その永原を救ったのがナショナルチームでペアを組む松本だった。大きな体格を生かした力強いショットを武器に、貫禄を見せた。「1-1の展開で回ってきて、緊張もしていたんですけど、北海道のみなさんの応援を力に変えてプレーすることができた」と、この日集まった2150人のファンの後押しを受けて、白星をつかみ取った。

第1ダブルスで敗れてしまった北都銀行の永原

 

日本一への挑戦権

 松本の活躍もあり、日本一への挑戦権を得ることができた。パリ五輪代表争いも佳境に入っていくが、まずは約3週間後に迫ったTOP4準決勝に焦点を当てる。永原は「次は自分が1ポイントを取れるように、自分と向き合ってやっていきたい」とリベンジを誓うと、松本も「チーム全体でいい試合をできるように頑張っていきたい」と力を込めた。

悔しい記憶は2人の脳裏に

 日本での戦いを終えると、次はパリ五輪代表の争奪戦が本格化する。ナガマツペアの金メダルが有力視されていた東京五輪だったが、準々決勝で敗退した。悔しい記憶は2人の脳裏に刻まれている。「東京で悔しい思いをした分、パリへの気持ちはすごく強い」(松本)、「もう一度2人で(五輪を)目指すと決めてから、懸ける思いは強い。目標に向かって最後まで戦い抜きたい」(永原)。五輪の借りは五輪で返すつもりだ。

第2ダブルスで勝利した北都銀行の松本

 

インドで3年ぶりツアー優勝

 2024年は久しぶりに世界の舞台で輝いた。1月のインドオープンで3年ぶりにツアー優勝。五輪レースが始まってから、準決勝の壁を越えられずにいたが、その壁を破ると一気に頂点まで駆け上がった。永原が「(五輪)レース中に優勝したいと思っていた。インドでいいパフォーマンスができて優勝できたのは、自信になった。これを継続することが大事」と自信を深めると、松本も「久しぶりに自分たちのやりたいパフォーマンスが出せた。次のフランス(オープン)に向けて、ポジティブに考えながらできるようにしたい」と続けた。酸いも甘いも経験したナガマツペア。当然コンビネーションに不安はない。地元で養った英気を力に変えて、パリへの切符をつかみにいく。

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