高校野球
2023/07/23 20:30

北広島高校のボールパーク委員会と野球部が4日間をサポート【北・南北海道大会】

南大会準決勝、決勝の場内アナウンスを務める、北広島野球部女子マネジャーの武田さん(右)と太田さん(撮影・西川薫)

エスコンF建設中の2022年5月に発足

 7月22日から北広島のエスコンフィールド北海道で初めて開催中の全国高校野球選手権南北北海道大会で、隣接する北広島高校の生徒会が2022年5月に立ち上げた「ボールパーク委員会」のメンバーと野球部が活躍中だ。22日の北大会準決勝から選手・役員の受け付け、場内整理などの業務などを担当。2人の野球部2年生マネジャーは南大会の場内アナウンスの大役を担当する。

野球部マネジャーは南大会の場内アナウンス担当

 北大会のバトンは受け取った。24日の南大会準決勝2試合を担当する武田綾香さん(2年)は、札幌支部に続いて3度目の経験。23日は公式練習で最終チェック。「他の球場よりも音が響くので、ゆっくりと話すのを意識しました」。22日と23日は場内で来場者の案相役を担当。北大会を担当した旭川東高の女子マネジャーのアナウンスを聞き、武田さんは甲子園調のアナウンスに「うまいです。北と南ではイントネーションなどがちょと違うんです。2人とも圧倒されてやばいです」と少し緊張気味の様子。

 決勝戦を担当する太田莉音さん(2年)。空いた時間に2人でアナウンス原稿を読みながら録音。出来栄えをチェックしながら練習を繰り返してきた。「2人とも声が低いので1トーン上げて聞こえやすいように心がけています。大変だけどやりがいがあります。旭川東さんと比べずに、自分らしくハキハキ聞きやすいアナウンスを心がけたい」。同校ではアルバイトは基本的に禁止のため「すごくいい経験」と声を弾ませた。

グラウンドを練習会場に提供、審判講習会の手伝いも

 21日から同校グラウンドは大会出場校の練習会場として提供。さらに同日の審判講習会は野球部から2年生14人、1年生9人が選手役を担当した。笹原泰次郎副主将(2年)は「みんな楽しみにしていた。秋の大会に向けていいモチベーションにつながる」。22日はファウルボールが飛んだときに観客席へ笛で知らせる通称「ピーボーイ」を担当。休憩時間などに北大会準決勝をチラ見。「来年は出たいですね。その前にまずは秋。技術以外の礼儀などを下級生に伝えていきたい」と秋季全道大会が行われる札幌ドームを目指している。
 

22日から4日間、選手・役員の受け付けや、場内案内を担当する北広島高野球部の笹原泰次郎副主将(2年)


23日は30人以上が球場内で運営サポート

 さらに場内のあらゆる所で目にするのが「北広島高校」の腕章を巻いた「ボールパーク委員会」のメンバーだ。23日は60人のメンバー中30人以上が集結。末田理桜委員長(3年)は「入学当初は何もなかったので、出来るって聞いても本当かな」と信じられなかったそう。同委員会は、その名の通り「地元と球団と北広島をより一層もりあげていこう」との趣旨で発足。市役所で行われた開業カウントダウンの参加、校舎外周の壁画作成の手伝い、さらには3月30日に行われた日本ハム開幕戦のオープニングイベントにも参加するなど、町おこしに積極的に取り組んでいる。
 

22年5月に生徒会に発足した『ボールパーク委員会』のメンバー


末田理桜委員長「盛り上がりを影ながら支えていきたい」

 今回は同じ高校生の大会の手伝い。末田委員長は22日は入場ゲートで来場者の補助。1万100人の来場者が訪れた。「たくさんの一般の大人に接するので、うまくできない人に優しく声をかけて道案内することを心がけました」。23日も9200人が来場。慣れない仕事に汗をかきながらも充実した表情を浮かべた。大会は残り2日。末田委員長は「もっとスムーズに案内できるようになって、盛り上がりを影ながら支えていきたい。もし出来るならば来年もやってもらって、OGとしてまた参加したい」。北広島高校の生徒の献身的な働きが、熱戦を彩るこの夏一番のファインプレーかもしれない。
 

22日から4日間、選手・役員の受け付けや場内案内を担当する『北広島高校ボールパーク委員会』の末田理桜委員長(3年、右)



 

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