アマスポーツ
2023/06/20 19:30

とわの森 初の全国まであと1勝 駒苫破り男子4強入り【全道高校サッカー】

初の全国へ王手をかけたとわの森イレブン(撮影・石川崇子)

■全道高校サッカー大会第3日(20日、SSAP、札幌市東雁来サッカー場)

 男子は準々決勝4試合が行われ、とわの森が2-1で駒大苫小牧を下して初の4強進出を決めた。前半17分にFW児玉匠(2年)がショートコーナーからのクロスにヘディングで先制すると、同29分に追加点を奪い2-0で折り返した。後半33分に1点差に詰め寄られたが選手全員で体を張って守り切った。21日の準決勝では共に全国初出場を狙う札幌創成と激突する。準決勝のもう1試合は高円宮杯U-18プレミアリーグに参戦中の旭川実業と札幌第一が対戦する事が決まった。決勝進出2チームと3位にインターハイの出場権が与えられる。

19年の選手権で全道4強も、夏は16強どまり

 今年で創部33年目。とわの森サッカー部が歴史の扉をこじ開ける。冬の全国高校選手権北海道大会は2019年に4強入りしたことがあるが、夏の最高は22年の16強どまり。現役時代にJFLのソニー仙台で活躍した就任20年目の建部大自監督(48)は「去年はすごい個の能力があって、速い選手とかでかい選手とか結構良かったんですけど、今年(のチーム)は力がない。リーグ戦も負け続けてるし自信を失ったりしているけど、このトーナメント戦は団結力、一体感、これはすごい大事だよっていう話をずっとしてきた。勝っていくうちに選手たちもクッとなっていった」。日に日に逞しくなるイレブンに目を細めた。

ボランチ児玉がみそぎの先制点

 先制点を決めたのは、ボランチで先発した児玉だ。「コーナーのリスタートで、支部予選(北星大付戦)の時も左のクロスから決めてるので、ある程度想像はできていた」と、今大会初得点でチームに勇気と勢いをもたらした。

札幌支部予選は〝罰則〟のベンチ外

 札幌支部予選は〝やらかし〟でベンチを外れた。「春季大会の白石戦でうまくいかなくて。試合の途中で出てっちゃたんです、自分で」。すぐに反省して応援に回り、監督から「北海道予選から行くから準備をしておけ」と札幌支部はベンチ外となった。名誉挽回のチャンスを与えられた児玉も「反省しています」と心を入れ替え、チームの勝利に全力を注いでいる。

ブロックリーグでBチームに敗戦

 21日の準決勝の相手はプリンスリーグ北海道に参戦する札幌創成。その下のクラス、札幌ブロックリーグ1部では札幌創成Bに3-5で敗戦している。指揮官は「リベンジです。挑戦する気持ちで。全国に行けるのがまだ決まったわけじゃないし、ここで負けたら意味がない。明日獲るのと獲らないのとでは全く違う」と気を引き締める。

札幌創成にリベンジし「一発で勝ちきりたい」

 今年のインターハイは北海道開催のため、準決勝で敗れても同日に行われる3位決定戦に勝てば全国切符が手に入る。児玉は「3決は体力的にキツいんで、(準決勝)一発で勝ちきりたい。チームで声を出して戦っていくのが今年の目標。最後まで落とさずにやりきりたい。ゴールもアシストも点に絡むことと、最後まで守備のコーチングを活かしていきたい」。ノーシードからの下克上を成し遂げる。

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