開幕から抑え投手抜擢も４月２０日に肉離れ　鎌ケ谷の球団施設で早期復帰を誓う

　左内転筋付着部肉離れで戦列を離れている日本ハムの石川直也投手（２６）が２３日、千葉・鎌ケ谷の球団施設で練習を行い、早期復帰と守護神奪還に意欲を燃やした。今季は開幕から抑えを任されるも、４月２０日のロッテ戦（エスコンフィールド）で登板した際に負傷。同２２日に出場選手登録を抹消され、その後は新加入の田中正義投手（２８）がクローザーで結果を出している。「せっかく最初、抑えでスタートできた中でけがをしたので、すごい悔しいですし、今は（田中）正義さんが成績を残しているので、自分としてはすごい焦っています」と本音をこぼした。

５月２１日にライブＢＰ　５月中か６月上旬に実戦予定

　悔しさと焦りをモチベーションに変え、復活へと前に進んできた。懸命にリハビリをこなし、２１日には実戦形式の打撃投手（ライブＢＰ）を務めた。球威などは「まだまだでした」と回復途上だが、「実戦で投げないと出力も上がってこない。今月中には（実戦で）投げられると思う」と、５月中か、遅くとも６月上旬の試合復帰を見据えている。

目標はセーブ王　田中正との〝守護神争奪戦〟に

「取り返さないと」

　七、八回を任されるリリーバーの重要性は十分に理解しているが、「自分のやりたいところはそこではないので」と九回にこだわる。目標はセーブ王。田中正との〝守護神争奪戦〟に真っ正面から挑むつもりだ。「取り返さないと、という気持ちがある。最初は他のポジションも任されたらやるしかないですけど、そこで結果を出して戻れたら」と力を込めた。

「１軍にいるとき以上に考えながら取り組めた」

　離脱期間を有効に使い、体と向き合った。「自分の場合、上半身が硬くなると、どうしても調子を落とす。良い状態に戻すというか、悪くならないように、１軍にいるとき以上に考えながら取り組めた」。負傷前よりストレッチやエクササイズに時間をかけ、患部以外のメンテナンスも欠かさなかった。１軍再昇格へ「できるだけ早く試合に復帰して、とりあえず状態を上げるしかない」と石川直。まずは万全の状態を取り戻し、全力で最終回のマウンドを奪いに行く。