ファイターズ
2022/12/29 19:30

《ハム番24時》拡大版①

勝手に選出「ナイスなコメント」ランキング

 2022年も、多くの選手を取材させていただいた。せっかくなので、その中から印象に残った言葉をピックアップしてみたい。記者が完全に独断と偏見で選んだ「ナイスなコメント」を、ランキング形式で発表する。

 第3位「正直、まだ自分はいけると思っています。開幕投手、できると思っています」。ドラ1ルーキーの達が、新球場の開幕投手に加藤貴が指名された数日後に発した言葉。新庄監督からの正式な通達があっても諦めない姿勢に、大物ぶりを感じた。将来を期待せずにはいられない存在だ。

 第2位「俺はファームでタイトルを取ってやろうと思っている」。抜群の実績を誇る鉄腕・宮西が6月、2軍降格となった後に鎌ケ谷で放った一言。思うようにいかない現状を受け入れて、それでも前向きに野球に取り組む強い意志が示されたコメントに、胸を打たれた。背水の陣で臨む来シーズンは、一挙手一投足から目が離せない。

ランク外も「うれしかった」田中の言葉 そして1位はあの左腕

 ここで、番外編「1年目からいますもんね? やっとっすね、本当に。お待たせしました」。プロ5年目の田中が、2軍で55試合目にして〝初勝利〟を挙げた直後、記者にかけてくれた言葉だ。17年の12月から日本ハム担当。右腕のことは勝手に〝同期〟だと思っていた。けがでボールが投げられず、寂しそうにしていた姿も見ていただけに、とてもうれしい一言だった。

 そして、第1位は「加藤さんにこの前、『スリーボールになった時にどういう気持ちで投げていますか』って聞いたら、『テキトーに投げる』って言われました」。高卒2年目の根本が、先輩左腕からもらったアドバイス。何とも加藤らしい「テキトー」という言葉のチョイスが記者の心に突き刺さった。

 根本は助言をかみ砕き「やっぱ加藤さんは気持ちの面で考えすぎていない。自分も本来はそんな感じで投げられていたんですけど、1軍に行っちゃうとビタビタ(のコース)を狙う意識が出てしまう。言い方はあれですけどテキトーに、楽に投げようかなと思いました」と素直に実践したそう。すると、見事に今季の目標だった3勝を達成。加藤流の〝テキトー投法〟は、しっかり効果があったようだ。

来季も地道な取材活動で名言を収集

 残念ながらここで紹介できなかったコメントにも、まだまだ興味深いものがたくさんあった。2023年もたくさんの名言に出会えるように、地道に取材に励みたい。

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