高校野球
2021/10/03 15:09

士別翔雲が秋全道初勝利 九回蓑島がサヨナラ打

同点の九回にサヨナラ打を放ち、ナインに駆け寄る士別翔雲の蓑島(右端)

■秋季全道高校野球(2日、札幌円山ほか)

2回戦4試合が行われた。13年ぶり出場の士別翔雲は同点の九回に7番・蓑島陽太右翼手(2年)がサヨナラ打。知内を退け、秋の全道で初勝利を挙げた。

 同点で迎えた九回1死。激しい雨による15分の中断は、士別翔雲に流れをもたらした。再開後、安打と四球などで2死一、二塁。蓑島の打球が遊撃手のグラブをはじくと、2走が一気に生還。「打ったのはインコース真ん中の直球。真芯で捉えられた」と歓喜に沸く本塁付近へと駆け込んだ。
 最速147キロのプロ注目左腕への対策が奏功した。左腕のOBらが週末に打撃投手を務めた。蓑島は「インコースを意識して投げてくれて、目は慣れていた。(試合では)速く感じたんですけど、自分が思い描いているより、ボールが見えていた」。それまでの3打席では凡退していたが、最後の最後で打ち崩すことに成功した。
 2007年に士別と士別商が統合。13年に就任した士別OBの渡辺雄介監督(39)は整列で目に涙を浮かべた。3季通じて過去10度の道大会も「春に一度、勝った以外は勝てていなかった」。18年春以来となる大舞台での白星を喜んだ。
 チームスローガンは「積極一貫」と「甲子園で校歌を」。蓑島は4強入りを懸けた4日の準々決勝へ「自分たちは挑戦者。一戦一戦全力を出してやっていく」。名寄支部悲願の聖地へ突き進む。
(西川薫)

旭実・河内主将が延長十一回に満塁V犠飛

 昨秋準優勝校が延長戦をサヨナラで制した。同点の延長十一回無死三塁で、相手が2度の申告敬遠。満塁の絶好機で打席には4番・河内秀仁主将(2年)が立った。第1打席から3安打も、七回途中から登板した相手下手投げに苦戦。2打席凡退に打ち取られていたが「最後は気持ち」と、初球の外角スライダーを左中間へ運んだ。三走がサヨナラのホームに滑り込む犠飛。主砲の役割をしっかりと果たした。

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