新庄監督「本当に欲しい選手」 日体大・矢沢獲得を熱望 験担ぎに永ちゃんタオル持参!?

プロ野球のドラフト会議が20日、都内で開催される。19日には都内のホテルでスカウト会議が行われ、日本ハムの新庄剛志監督(50)が、1位指名を公表している日体大の矢沢宏太投手(4年、22)へ熱烈ラブコールを送った。競合した場合にくじ引き役を務める指揮官。投打二刀流の枠にとらわれない育成プランをぶち上げた。
球団にお願い「マックスで取ってほしい」
ドラフト会議を翌日に控え、新庄監督は興奮していた。日本一を目指す来季に向けて、球団には「(指名選手は)マックスで取ってほしい」と要望。1位指名を公言する二刀流左腕・矢沢への熱い思いを口にした。
同姓のロックスターの名を出して「矢沢永吉さんのタオルを用意しておいて」とニンマリ。「もし競合が現れたら、日体大の帽子を被っていこうかな」とおどけつつ「マジで楽しみですよ。まずは矢沢くんにオレがどれだけ欲しいかという気持ちを伝えるためにも、本当に欲しい選手なので」とまくしたてた。
この日のスカウト会議では、矢沢の映像をチェック。改めて投打の才能にほれ込んだ。かねて野手として高い評価をしていた指揮官だが「ピッチャーも面白い」と太鼓判。「スピードガン以上にベース板で初速と終速があまり変わらない投手。キレが良いですね」とうなずいた。
想像膨らむ二刀流育成プラン
交渉権を獲得した場合、球団は投打二刀流を継続させる方針。新庄監督も育成計画を立てている。「二刀流とか限定しないです。彼の良いものはもっともっとあるかもしれない。彼の才能を見て、どんどん引き出せるものは引き出していくようなチームにしていきたい」と力説する。
「もしかしたら、右で打っても合うかもしれない」と仰天プランも。自身が阪神・野村克也監督時代に投手に挑戦したことを例に挙げ、「もし外野を守っていて七回にポーンときて155キロくらい投げて、また戻ってみたいな」とさまざまなアイデアが浮かんでいる。
競合の場合はくじ引き役も「ちょっとやってみたい」
競合となった場合のくじ引きは、指揮官自らが務める。初めての大役に「本当はない方がいいけど、ちょっとやってみたい」と複雑な心境を吐露。「僕が運、強いんで。ウワーって全部(くじを)取るかもしれない」と笑いを誘いつつ「パフォーマンスはあまり期待しないでくださいよ。彼たちの人生もかかっていることなので」と表情を引き締めた。
運命のドラフト会議。新庄監督が持ち前の強運で、矢沢との縁を引き寄せる。