アマスポーツ
2022/10/17 23:15

全国高校サッカー道大会 北海がV2へ4年連続4強 2代目PK職人・葉原の神セーブで旭実止めた!

北海のGK葉原は旭実とのPK戦でスーパーセーブを連発。〝2代目PK職人〟の本領を発揮した(撮影・西川薫)

▽全国高校サッカー選手権道大会 第3日 北海1-1旭実(PK4-3)(17日、旭川・東光スポーツ公園球技場)

 準々決勝4試合が行われた。昨年王者の北海はPK戦の末、今夏の総体道予選とU18プリンスリーグ北海道2冠の旭実を下し、4年連続の4強進出を決めた。1―1の後半ロスタイムにピッチに投入された、今大会初出場のGK葉原慶太(3年)が、劣勢から2本連続の〝神セーブ〟で勝利に貢献した。

「無意識に『右』だって思って飛んだ。気持ちよかった」

 去年は決勝カードだった一戦は、2年連続で北海がPK戦を制した。5本目から2本連続で防いだ〝2代目PK職人〟のGK葉原は「無意識に『右』だって思って飛んだ。気持ちよかった」。昨年も、延長直前に当時控えのGKが終了間際に交代し、大仕事で強豪を下した。劇勝を再現させた〝2代目〟が雄たけびを上げると、センターサークルからメンバーが一斉に葉原に駆け寄り、歓喜の輪に包まれた。

 今季昇格した、プリンスリーグ北海道では、旭実に2戦2敗。この日はシステムを変更し、守備を固めた。前日、14本中得点に絡んだのが1本だった得意のセットプレーも決定率を高めるため、バリエーションを絞り、前半30分の虎の子の先制点につなげた。島谷制勝監督(53)は「PKに持ち込めたのが大きかった。彼が止めてくれたのがよかった。『生を捨てて』が、きょうのテーマ。細い糸をなんとかたどって勝利に結びついた」。総力戦で死中に活を求め、勝利をつかんだ。

連日PK特訓50本で自信 高校最後の全道で意地見せた

 葉原の公式戦出場は春先のプリンスリーグ開幕戦のみ。正GKは2年生。葉原はセーブ力を評価され、PK要員としてベンチ入りした。全道大会前は連日、PK練習として練習後にメンバー25人から計50本のPKを受けた。「あまり止められてなかったんですけど、出発前日の14日に3本止めて、自信になった」。そのイメージを忘れず、高校最後の全道で、3年生の意地を見せつけた。

 17年ぶりの2連覇へ、あと2勝。島谷監督は「狙いますよ。狙わないと取れるもんじゃない。ベストを尽くすなんて言っている場合じゃない。ベストを尽くすのは当たり前」と、意気込む。葉原も「一戦必勝。地に足をつけて戦っていきたい」。頼れるジョーカーをベンチに置き、再び北海道の頂点に立つ。

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