特集
2022/09/15 22:15

【神馬崇司】道産子プロテニスプレーヤー・内山靖崇の夢が形となった「Uchiyama Cup」

昨年に続き2度目の開催 国際テニス連盟公認大会に

 故郷、テニス界を思う気持ちは人一倍。さらなる発展へアイデアも尽きない。プロテニスプレーヤーの内山靖崇(30)だ。自身の名を冠とした「Uchiyama Cup」が8月下旬から約2週間、札幌市平岸庭球場で開かれた。昨年に続いて2度目の今回は、国際テニス連盟(ITF)の公認大会にもなった。

 目を輝かせながら夢を語る姿を今でも覚えている。〝コロナ前〟の東京勤務時代に取材を通じて知り合った。以来、食事を共にする機会が何度もあった。そのたびに口にしていた。

 「北海道の選手、特にジュニア世代がプロのプレーを生で見られる機会は極端に少ない。生まれ育った北海道に恩返しがしたい」。その思いは形となった。今回、大会に足を運ばせてもらった。国内のトッププレーヤーのプレーは当然、見応えがあった。

スタッフも生き生き ボランティアを数多く受け入れ

 もう一つ、印象に残ったのが、スタッフの生き生きとした姿だ。審判員も含め、大会に携わる全ての人々が喜々として自分の仕事に、まい進していた。

 運営スタッフや審判員の育成も大会目的の一つ。内山プロと大会実行委はボランティアスタッフを数多く受け入れていた。札幌出身で関東の有名私大に通う学生は昨年、選手として出場していたが、今回は線審として大会を支えた。「本当に充実してます!」と笑顔を輝かせていた。

 内山プロ本人は大会前から、海外ツアーの合間を縫って何度も来札。宿泊0日でツアーに戻る日もあった。「大会は選手だけではできない。多くの人の支えで成り立つ」とも語っていた。

 大会の継続、さらなる発展を私も願っている。実行委はボランティアスタッフの必要経費(交通費、食事代)などをクラウドファンディングで募った。支援募集は9月30日までとなっている。詳細は(https://readyfor.jp/projects/UCHIYAMACUP2022)へ。

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