コンサドーレ
2022/06/21 23:10

《平川弘のCool Eye》J2甲府は力あるチーム 主力の本気で天皇杯勝ち上がれ

天皇杯・桐蔭横浜大戦でゴールを狙う興梠だったがタイミングが合わせられず不発に終わる

 リーグ前半戦の17試合を終えて、札幌は順位こそ11位だが、J2降格圏の17位・湘南まではわずか勝ち点4差である。失点31、得失点差がマイナス14は、ともにリーグワースト。数字が示す通り、失点を減らしていかないと残留争いに巻き込まれる可能性が高い。

 王者・川崎との試合(18日)は、途中まで2度のリードを奪い、2―2と頑張った札幌。ルヴァン杯の広島戦(11日)に続き、悪くはなかったゲームだったと思う。

 5失点したので、本当は甘い言葉をかけてはいけないのだが、けがから復帰したFW興梠が先発でプレーしてくれたことも私が安堵した要因だ。

 ただ、まだまだコンディション的には物足りず、ゲームをこなしていく必要があるだろう。MF青木が公式戦3戦連発と気を吐いてくれているが、MF金子をシャドーで使えないのが痛いところ。興梠がまだ本調子ではないので、金子の怖さを見せないとなかなか点は取れないのだ。

 きょうは天皇杯の3回戦である甲府戦。2回戦は桐蔭横浜大に冷や汗どころか土俵際まで追い詰められた。格下と戦う難しさを痛感させられたが、今回も違った意味で大変だと思う。

 甲府はJ2だが力のあるチームで、格下と思ってはいけない。札幌は主力組を出して本気でいかないと倒せない相手だ。しかし、リーグ戦があるので甲府戦に出るメンバーは控え組となるはず。日曜のG大阪戦(26日)をにらんでバランスのとれた選考が必須だ。

 天皇杯を勝ち上がりたいなら、主力に無理をさせることが今の札幌には必要だろう。(本紙評論家)

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