■日本ハム２－３オリックス（２６日、東京ドーム）

試合後にゲストの「ＩＮＩ」とばったり

　手痛いミスから延長戦の末に逆転負けを喫したが、ビッグボスこと新庄剛志監督（５０）の表情は明るかった。スペシャルゲストでファーストピッチに登場した人気ボーイズグループ「ＩＮＩ（アイエヌアイ）」と試合後にばったり出くわし、「きょうはたくさん（ファンを）呼んでくれてありがとうございます。面白かったでしょ？　良かった」とニッコリ。「負けはしたけど、楽しいゲームをみんなに見せられたのはうれしい」と感謝した。

　求めるのは目先の一勝より選手の成長。「悔しさは別に。まずは山本君から２点を取ったのは成長でしょ」と前を向いていた。主催試合では今季最多の２万１５５２人が集まった一戦。昨季沢村賞に輝いたオリックス・山本相手に、試合を優位に進めた。四回、３連打で先制点を挙げ、さらに重盗を仕掛けて２点目をもぎ取った。

　しかし、好投を続けていた加藤が、八回に紅林に同点の２ランを被弾。２－２の九回から２番手で登板したルーキーの北山が、回またぎとなった延長十回にエラーをしてしまった。無死一、二塁から、一塁手・清宮が猛チャージしていたのに気づかず無人の一塁へけん制球。ボールが転々とする間に走者はそれぞれ進塁し、二、三塁とピンチが広がったところで交代となった。

　後を継いだ堀は、福田を浅い中飛に仕留めたものの、紅林に死球を与えて１死満塁。吉田正に右前適時打を浴びて、勝ち越しを許した。新庄監督は「堀君も最後よく北山君のカバーを１点で抑えた」と評価。けん制悪送球の場面について、北山と清宮どちらのミスか問われると「ちょっと確認して、その辺はコーチたちに。気にしなくても。北山君のミスかな」と説明した。

思い出のラーメンに舌鼓「味は変わっていなかった」

　最後は「東京ドームのしょうゆラーメンはおいしかったです。久々の…、引退宣言したのはここだからそれ以来かな。ラーメンの味は変わっていなかったです」。プロデビューを飾り、２００６年４月には現役引退を電撃発表した東京ドームでの試合は今季残り２試合。思い出の詰まった球場で、全力でタクトを振るう。