ビッグボス仰天オーダー 守備位置シャッフルし白星発進!!
ビッグボス白星発進! 日本ハム・新庄剛志監督(50)が8日、就任後、初の対外試合となる阪神との練習試合(宜野座)に臨み、6―2で勝利した。スタメン5選手を本職ではないポジションで起用する仰天オーダーを披露。新庄流のサプライズ采配がズバリ的中し、初陣を快勝で飾った。
ランボルギーニで登場
会心の勝利に、新庄ビッグボスの声は弾んでいた。ウイニングボール片手に「じゃ~ん」と登場すると、報道陣へ「あげる。こだわらないから。おれ」とプレゼント。「楽しかったね! きょうのスタメンは、毎日毎日、夜間練習をしているメンバーを選んだ。その結果が出たんじゃない」と喜んだ。
約3000万円とみられる黒のランボルギーニ・ウルスに乗って、古巣・阪神のキャンプ地入り。ティーバイティーガレージの協力で実現した演出は、サプライズの序章にすぎなかった。
先発メンバーを決める抽選器は「故障していた」と苦笑いも、試合開始前に場内アナウンスでオーダーが発表されると一塁側ベンチがざわついた。内野手登録の野村が左翼、細川が中堅、外野手登録の王が一塁、五十幡が遊撃、万波が三塁と大シャッフルを敢行。事前に知らされていなかった選手たちから、驚きの声があがった。
新庄監督は狙いを「常に緊張感を持たすため」と説明。遊撃・五十幡、左翼・野村が好守を見せるなど「面白かったね。違うポジションで守ってどう? と聞いたら『メチャクチャ楽しかった』って。そこがエンジョイベースボール」とニンマリだ。
ビッグボス自身も精力的に動き回った。試合開始からベンチではなく、一塁側スタンド上のプレハブで「全体の足の動きと投手の癖がどんなもんだろう」とじっくり観察。両手でハートマークをつくり、リクエストをアピールするシーンもあった。四回裏には突如ベンチ姿を現し、外野手へ守備位置を指示。試合終盤はベンチ前で折りたたみ椅子椅子に腰かけ、選手の動きをチェックした。
「すごくいい1日だったし、俺いらないんじゃない? この気持ちさえあれば、誰がなってもいいよ。ベンチの雰囲気もすごく声が出ていたし、チームが変わってきていますね」
ビッグボス、選手もみんなが「たのしんじょう」。初采配を終えた指揮官の目は少年のようにキラキラと輝いていた。