五輪後初の国内大会は一戸くる実が逆転で今季3勝目 五輪は「(丸山)希さんの気分で」【ジャンプ雪印メグミルクカツゲン杯】
入社1年目で自社の冠試合を制した一戸=撮影・西川薫
■雪印メグミルクカツゲン杯ジャンプ大会(2月24日、札幌・宮の森ジャンプ競技場=HS100メートル)
▽女子ノーマルヒル
所属するチームの冠試合で優勝
ミラノ・コルティナ五輪閉幕後初の国内大会が開催された。五輪出場メンバーが不在の中、2006年トリノ五輪日本代表を父に持つ千葉県出身の一戸くる実(21、雪印メグミルク)が逆転で今季3勝目を挙げた。1回目に92メートルを飛んで2位につけると、2回目はさらに飛距離を伸ばして94メートル。2位に12ポイント以上の差をつけ、入社1年目で自社の冠試合を制した。五輪出場を逃した悔しさを糧に4年後の夢舞台へ再スタートを切った。
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恩返しがしたかった
向かい風をつかんで頂点に立った。「会社の人に少しでも恩返しができたらといつも思っていて、今年はW杯を回れなかったので、自社大会でちゃんと勝ち抜くっていうところは目標としてたので良かった」と表彰台で笑顔が弾けた。
出場21人中、1人だけ2本ともK点越えをそろえた。「行こう行こう、やろうやろうってなっちゃうと、アプローチ(で重心)が落ちなくって、浮いてる感じで来ちゃうんですけど、きょうは落ち着いて飛べた。アプローチがすごい落とせた、練習通りで来れた。アプローチを低くするとストロークが長くなるので、その分、力が(踏切に)伝わって、良い板の流れになって浮けるので、そこがきょうは良かった点。2本目の方がたぶん風がなくって、その中でも距離を伸ばせたので、2本目の方が私的には良かったんじゃないかな」。内容も伴っての勝利に頷いた。
昨年9月W杯は丸山らを抑えて初V 五輪落選も父・剛さんと話し合い…
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昨春、創部初の女子選手として名門の一員になると、男子と同じ練習メニューで鍛え抜いた。同9月にルーマニア・ルシュノブで行われたW杯と同カテゴリのグランプリで、丸山希ら五輪日本代表3人を抑えて初優勝。しかし、W杯遠征メンバーを決める同11月の全日本選手権で結果を出すことができず、その時点で五輪代表入りは事実上途絶えた。
〝親子五輪〟はミラノでは実現しなかったが、父である剛さん(49)と2人でじっくりと話し合い、気持ちを切り替えた。「次の4年後に全部生かせるような4年間の一つ一つにしていこうって話はしていて。もちろん悔しい気持ちはあったんですけど、悔しくて落ち込んでいてもどうしようもないので、もう切り替えていこうってなりました」。今年1月の国内W杯4試合と2月のドイツ2試合では最高10位。世界と戦えるポテンシャルを改めて示した。
女子の部を初制覇した一戸の1回目のジャンプ
イメトレで「この場所にいたかも」
五輪で活躍する日本代表の試合は自らもその場に立つことをイメージしながら応援した。「悔しいっていう気持ちはもちろんゼロではないんですけど、すごく楽しめたオリンピック期間。すごく心から応援できた、楽しかった期間でした。前まではすごいところすぎて、完全に観客目線で見ていたんですけど、今回はもしかしたら自分がこの場所にいたかもしれないっていう気持ちで、ちょっと緊張感も持って見てました。(丸山)希さんの気分で。みんな下にいます、メダルもすごい期待されてる立場でした。さあ1本目3位とかで2本目に行きました。緊張する、やっぱりメダルあるとないとで全然違うので、そういう場所でどういうふうなメンタル持っていくのかっていうのは、結構考えて、一緒に汗かいて見てました(笑)」。
五輪、W杯を視野に入れて内容重視
4年後は遠いようで、あっという間。もう戦いは始まっている。「ここで勝って喜んでいるようじゃ五輪を目指してる立場で言うと足りない部分ではあるかなと思うんですけど、どの試合も試合ですし、やっぱり勝ちは勝ちで嬉しいもの。国内だからいいやじゃなくって、五輪とかW杯っていう舞台をちゃんと視野に入れながら国内試合も2本そろえられるような内容を重視した試合にしたい。(今季残り試合の)連戦も全部出ますし、ファイナルも久しぶりに出場できるので楽しみ。全部勝つ勢いでいきます」。このまま3月末のシーズン最終戦まで連勝街道を突き進む。
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