ビッグボスイズム注入だ！　日本ハム・新庄剛志監督（４９）が１９日、１２球団監督会議後にオンライン取材に応じ、自身の考えをまとめた「マル秘バイブル」が完成したことを明かした。恩師・野村克也氏（享年８４）の「野村の考え」ならぬ「新庄の考え」が詰まった一冊を選手らに配布する。また、春季キャンプの臨時コーチとして８人のスペシャリストを招聘（しょうへい）するプランもぶち上げた。

１２球団監督会議に出席

　「ビッグボス本」でチームを新庄色に染め上げる。グレーのスーツに茶色のネクタイとシックな装いで登場した新庄監督が、自身の考えをまとめた７０～８０ページにわたる「マル秘本」を作成したことを公表。春季キャンプのミーティングで選手、球団スタッフらに配布することを明かした。
　「マル秘なんです」という門外不出のバイブルだ。「新庄剛志の考えはこうですよという本。全部で４００冊ぐらい作ったかな。選手が暇なときに５ページずつでも読んで頭に入れてもらって、『あっ、ビッグボスはこういう考えで野球をしたいんだ』というのを分かってもらいたい」と意図を力説した。
　制作にかかった期間は３カ月以上。並行して新著『スリルライフ』の執筆作業をこなし、「自分の考えを全て引き出して本にする、しかも仕事と仕事の合間でつくっていた。監督就任会見から、ぶっ倒れそうなきょうまででした」と達成感をにじませた。
　阪神時代の恩師・野村氏のイズムを継承する。「この案は『野村の考え』と一緒ですかね。僕、『新庄の考え』で行きたかった」。野村氏はミーティングで自らの野球論を伝え、選手たちはその言葉をノートにしたためた。新庄監督は自身の思いを詰め込んだ一冊で、ビッグボスの教えを浸透させる。
　さらなる、ビッグプランも計画中だ。「相手のスケジュールとかもあるので」と名前は伏せたが、春季キャンプで臨時コーチを８人呼ぶことを予告。「いろんな部門の技術面やら走塁面やらスペシャリストしか呼んでない」と自ら人選したという。
　野球に限らず、さまざまなジャンルの専門家が招聘（しょうへい）されるもよう。「野球選手じゃない本当のスペシャリストから学ぶことって、考え方が変わってくると思う。来てから、なるほどなと思ってくれたら、うれしいです」とニヤリと笑った。
　この日、１２球団監督会議の冒頭あいさつでは「１１球団の球場を満員にしたいというのが僕の目標」と宣言。「対戦する前にいろんな話題づくりで、ちょっかいをかけてしまうかもしれないので、そのときはよろしくお願いします」と頭を下げた。
　まもなく始まる、春季キャンプ。球春到来とともに、「ビッグボス改革」が本格スタートする。
（中田愛沙美）