駒大苫小牧 初の8強入りならず V候補の東山に終盤一時逆転も【ウインターカップ男子】
強豪の東山に大健闘した末に敗れ、悔しがる駒大苫小牧の選手たち=撮影・中本翔
■全国高校バスケットボール選手権 第4日(12月26日、東京体育館)
▽男子3回戦 駒大苫小牧60-70東山(京都)
初の8強入りならず。男女通じて北海道勢最後のとりでだった駒大苫小牧は、大会NO・1ガードを擁する昨年3位の東山を相手に、第4QにPG宮森昊太(3年)の怒濤のゴールラッシュで一時逆転に成功したが、最後は底力の差を見せつけられた。
終了ブザーと同時に3ポイントシュート決めた
13点ビハインドの残り4秒。試合は決していたが、3点ラインの外でボールを受けた宮森が放った放物線は、試合終了のブザーと同時にリングに吸い込まれた。3年前の全国中学決勝で対戦し、その後も交流が続いていた東山の中村颯斗(3年)と試合後に力強く抱擁。「試合中に花を持たせろよ、みたいな感じで茶化しを入れたんですけど、それを颯斗は素直に受け取ってくれて、最後良い形で打たせてくれた」と勝者をたたえた。
第4クオーター、シュートを決める宮森(右)
【#高校バスケ 関連ニュース一覧】
エンジンがかかるのが遅すぎた。開始5分で2-12。前半は宮森のシュートタッチにキレがなく6点に留まった。「昨日も40分近く出て、前半はちょっと疲労があった。昨日入っていたシュートが1Qの入りに入らなくて、きょうは良くないのかなと思いつつ、周りのみんながつないでくれた」。不振の宮森の代わりに、SF坂井琉晟(3年)と留学生のCオラヨリ(3年)らが得点を重ね、前半を6点差で折り返した。
「最後のクオーターには自分の持ち味を出せた」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
宮森が目を覚ましたのは第3Q。フリースロー2本と2点シュートを2本成功すると、2点差で迎えた第4Qでは、開始から3点、2点、3点、2点と立て続けに決め、この試合初めて東山からリードを奪った。最後は突き放されたが「僕たちの中で一番良いゲームができて、僕も最後のクオーターには自分の持ち味を出せたのがよかった」。優勝候補に真っ向からぶつかり、堂々の戦いを演じた。

石川県から北海道に来て3年。3年連続でウインターカップに出場するなど、駒大苫小牧の歴史に一時代を作った。「本当に後悔はないですし、このメンバーで最後まで戦えた。ちっちゃくて弱いだろう、みたいにも言われてましたが、全員諦めず、最後まで信じて、田島先生を信じて最後まで戦えるチームなので、本当に来て良かった。結果的には負けてしまったが、内容は僕たちの方が良かったと思いますし、あそこまで苦しめることができたのは、僕たちの今後にも、来年のチームにも良いようにつながっていくのかな」。後輩たちに、8強入りの夢を託して、コートを去った。
試合詳細はコチラ
【2000円お得! 道スポの年払いプラン】
■駒大苫小牧の田島範人HC(50)
「残り5分まではプラン通りに来たんですけど、クロージングがうまく行かなかったというか、相手の方が上手でしたね。(宮森とオラヨリの)彼ら2人で作ってきたチームなので、彼ら2人で負けるんだったらこれでいいのかな。入ってきた時に、宮森と(オラヨリ・)マーベラスは良かったけど、キツい年になるだろうなと思ったんですよね、正直。それがすごく心のあるやつら、良い男の集まりなので、逆に良いチームになった。勝たせてあげられなくてごめんね、って言いたいです」
