【一問一答】杉浦稔大 パパが子どもたちに誓う来季の活躍「格好良い姿を覚えていられるように」
契約更改を終え、会見する杉浦=撮影・松本奈央
同郷のエース右腕に望むこと
日本ハムの杉浦稔大投手(33)が28日、エスコンフィールド北海道で契約更改交渉を行い、1000万円減の年俸6000万円でサインした(金額は推定)。今季は開幕1軍スタートも、一発に泣かされる試合も多く、約4カ月の2軍調整も経験。来年こそ地元北海道に優勝の歓喜をもたらすべく、プロ13年目のシーズンへ向かう。会見での一問一答は以下の通り。
【ファイターズの最新記事はコチラ】
―サインはしたか
「はい、しました」
―金額のアップダウンは
「まあダウンです」
―自身ではどのように受け止めたか
「今年の結果なので、当然だなという気持ちです」
―球団からはどんな話があったか
「来季優勝するために、しっかり戦力になってもらいたいという言葉をいただいたので、来季見返すという、そういう僕の気持ちと球団の気持ちと、そこは一致していました」
―杉浦から球団に伝えたことは
「特に大きなことはないですけど、この時期の、オフの環境というか、そういうところはちょっと話をしました」
―どんな内容か
「たいしたことではないですけど、この時期は裏方さんも(練習を)手伝いに来てくれているので、そこのご飯の手当とか。そういったところです」
―今季は開幕1軍スタートだったが、どんな1年だったか
「なかなか結果で波に乗れないシーズンだったかな、というのが率直な感想で。特に大きく何かボールが変わったとか、そういうわけではなかったなという気がするんですけど、大事なところで一発打たれるというシーンが多かったなと思うので。そこは少しの気の持ちようとか、意識のところで改善できるところだと思うので、来季やり返したいなと思っています」

―自身の中ではモヤモヤもあったか
「もちろん2軍にいる時期も長かったですし、1軍でチームの調子が良い中でも、そこで自分が戦力になれていないというもどかしさを、ずっと持っていたので。やはり1年間1軍にいないと、自分としても面白くないので、そこは来季1年間しっかりチームの戦力になれるようにというのは、今の時期から積み重ねていければと思っています」
―シーズン終盤で1軍復帰。CS(クライマックスシリーズ)でも登板した
「やはりあの時期のあの独特の緊張感とか、ファンの方々の高揚感とか、ああいった雰囲気というのは、あの場にいないと味わえないものだと思うので。今季、結局2位ということで悔しい思いをしたので、このエスコンフィールドでの優勝というところと、日本シリーズというところは、ぜひ味わいたいなという気持ちでいます」
―2月のキャンプまで、どんなことを重点的に取り組んでいくか
「まずは自分の体のベースアップ。年々成長というところを掲げているので、いくつになっても選手である以上は、常に向上心を持って、昨年の自分を超えるという気持ちでやっているので。この年になっても、球速はまだまだ上げられると思うので、もっと平均球速は上げていきたいなと思っています」
―自己最速が159キロ。それを超えるとなると大台到達となる
「159は、札幌ドームでの幻の159だったので(苦笑)。もちろん(160キロを)目指したいんですけど、ただどちらかというと平均球速というところにフォーカスを置いて。昨年がちょうど150、今年は150ちょっとあるぐらいなので、来年は151を目指したいな、という気持ちでやりたいと思います」
―チームには同学年の選手はおらず、球界全体でも少なくなってきている
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
「周りを見たら年下ばかりで、年齢というところはありますけど。でもそれでパフォーマンスが老け込むというわけではないと思うので、若い選手としっかり競争して、それでも勝ち残って。まだ全然この年からキャリアハイは目指せると思うので、そこはしっかり結果で示したいなと思っています」

―具体的な数字の目標はあるか
「やはりリリーフなので50試合というところは、1年間やれば信頼されているという意味では絶対、投げると思うので。まず50試合登板というところ。あとは最終的にシーズン後半の大事なところで、勝ちパターンで使われるように、しっかりと信頼を取り戻せるようにやっていきたいなと思います」
―オフもパパは大忙しか
「はい、非常に忙しいです(笑)」
―何を頑張っているか
「まず朝はみんなを送り出して、朝送って、そこから練習に行って、お迎えに行って、習い事の送り迎えをして。で、夜ごはんからお風呂に入れて、寝かしつけして。その繰り返しです」
―子どもたちも喜んでいるのでは
「子どもは『きょうもパパは夜いるの?』と聞いて。それもすごくかわいいんですけど、毎日夜、家の中で鬼ごっこをして遊んでいます」
―来季は子どもたちにどんな姿を見せたいか
「子どもたちも今シーズン最後、CSとかを見に来て、野球のことも少しずつ分かる年齢にはなってきているので、グラウンドでの格好良い姿というのを、子どもたちがしっかり覚えていられるような、そういう活躍をしたいと思います」
―ファンにもメッセージを
「今年は本当に期待に応えることがなかなかできなかったシーズンだったので、来年は優勝というところで一つのピースにはまれるように。来シーズン最後、エスコンフィールドでチームの優勝と、そして日本シリーズというところを、ファンの皆さまと一緒にかなえたいなと思っているので、また来シーズンよろしくお願いします」
―伊藤が道産子初の沢村賞を獲得した
「後輩ですけど、本当にすごい野球選手だなと尊敬しているところもあるので。北海道出身のプロ野球選手を目指している子どもたちにとって今一番、憧れの存在だと思うので、そういったところで北海道の野球少年少女に希望を与え続けてほしいなと思います」

―平均球速を上げるために必要なトレーニングは
「トレーニングを特別変えるということはないですけど、一つは投球割合というか、今、比較的ストレートが僕の中では割合が多いので、そういったところを変えていくことで、ストレートの一球一球の質も上がると思いますし、相手バッターも待ち方とか比率も変わると思うので、そこが一つ鍵になるかなと思っています」
―変化球の割合が増えるか
「相対的に言うとそうなりますし、その中でもじゃあどの変化球というのもありますし。やはり短いイニングで行く時、相手もある程度、割り切ってくるところはあるので。そういった駆け引きのところかなと思うので、そこはキャッチャーとも相談しながらですけど、データである程度、出ているところもあるので、対策していきたいなと思います」
―年齢を重ねる中で、体の状態はどうか
「体自体は毎年、本当に着実にというか。大きく体重とかは変わってないですけど、特に年齢を重ねたから何かが落ちてるとか、そういったことはあんまり感じないので。もちろん回復力はちょっと落ちているかなと思いますけど、けれど出力とか技術というところは、むしろ上がっているんじゃないかなと思うので、そこはまだ全然いけるんじゃないかなと思っています」

―シーズン最後まで状態を維持するために考えていることは
「シーズンを通して、逆にあまり特別なことをしすぎないというか。中継ぎなので、いつ投げるかも分からないですし、特別な準備ができるわけではないので、ある程度逆に、決まったことを定期的に重ねていった方が波が少ないかなというふうに、近年はそうやってやっているんですけど。その方が自分の体的には、あまり波をつけると肩が緩くなるとか、そういったこともあるので、あまりそこは波はつけずにやっていこうかなと思っています」
―今季は勝負どころでの被弾もあったが、気の持ちようの意識というのは
「僕の今シーズンの振り返りみたいなところで、自分の感覚とかイメージと、実際の数値というか、数字で表した時のギャップも多少あったので。自分の中で、どちらかというとホームランで点を取られる方が嫌だな、という気持ちは持っているんですけど、結果それでホームランを打たれているというところもあって。じゃあそれがなんでそうなってるのかというのが、自分の、ホームランだけ避けようという意識のせいということもあり得るので、逆にそこは大胆に。大胆にいっても、実際そこまで打たれてないよ、というところもあったので、そこは少しの意識の変化でできるところかなと思っています」