【一問一答】池田隆英 来季の復権に向けて自己最大の増量敢行「挑戦みたいなところはあります」
契約更改を終え、会見する池田=撮影・小田岳史
求めるのは強いボール
日本ハムの池田隆英投手(31)が26日、エスコンフィールド北海道で契約更改交渉を行い、500万円減の年俸5200万円でサインした(金額は推定)。今季は6月下旬に登録を抹消されると、再昇格を果たせないままシーズンが終了。悔しさを味わったセットアッパーは、来季の反撃に向けて球速アップを図るべく、自己最大級の増量に挑戦中だ。会見での一問一答は以下の通り。
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―サインはしたか
「はい」
―サインした時の心境は
「話し合いが終わって落ちたので、やり返したろうと思ってサインしました」
―球団からかけられた言葉は
「振り返ってみてどうだったかという問いに対して、物足りないという話をした時に(球団と)同じ意見だったので。来年やり返してやろうと、今はそういう気持ちですね」
―悔しさの残るシーズンで学んだこと、逆にプラスに持っていきたいことは
「いろいろと試しながら投げましたけど、そんなことより最後、ラストピースになりきれなかった、状態を上げきれなかったところにすごく悔しさがあるので。1年間を戦うのは難しいですけど、その中でもしっかりコンディションを保って、1年間戦えるようにと、今は思っています」
―今季の経験を経て、来季はどんなピッチャーになりたいか
「またチームに勢いを付けられるような、そんなピッチングができればなと思います」

―オフに強化したいところは
「特別はなくて、全体的に強くするというところ(の意識)を持って、取り組んでいきたいと思っています」
―来季の勝ちパターン入りへの思いは
「もちろん投げるなら勝ちパターンで投げたいですし、負けている展開であってもチームを勝ちに導けるような、勢いを付けられるような、そんなピッチングができればなと思います」
―ファンに向けてメッセージを
「今、話した通り、ラストピースになりきれなかったので、しっかり状態を上げてファイターズの優勝に、その一員になれるように頑張りたいと思います。応援よろしくお願いします」
―夏場以降、調子が上がらなかった要因は分析できているか
「いろいろ重なったなと。コンディションもそうですし、コントロールもそうですし。でもコンディションも上がれば、そのへんもしっかり整っていくんじゃないかなと思います」
―勤続疲労もあったのでは
「本人的にはあまり感じてなくて、だからどうしたらいいんだろう、というのは正直。バイオメカ(ニクス)含め、サイエンティスト含め、アナリスト含め、いろいろ相談しながら生活していましたけど、来年につながる日々にはなったかなと」
―バイオメカニクスということは、肘に負担がかからないようなフォームを研究しているか
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「そうですね。そういうのもですし、体重ももう10キロぐらい増やして…うわ、言っちゃった(笑)。8月後半ぐらいから、やはり何かを変えなければいけないというところで、結構、時間がかかって今の体重になりましたけど、それぐらい増やして。それをしながら、ウエートとか重たいものをしっかり挙げられるようなトレーニングをして、筋量も増加させていっているというところです」

―今は何キロぐらいか
「94か5です」
―もうそれ以上は上げない
「もう上げないです。ここから1カ月程度、3週ぐらいこれを維持して、そこから4キロから5キロ落としていくという作業にします」
―筋量だけを残す
「なるべく。ただ、どうしても(筋量だけは)残らないので、努力しながらというところで。あと、トレーニングコーチとして入っている田代さん含め、バイオメカとか、サイエンティスト的な人たちも含めて、今はそれが合っているんじゃないかな、というところで落ち着いて、それに向かって今はやっているというところですね」
―コンディションは、肘の痛みなどは
「それは秘密です。それは秘密です。まあ、いろいろありますよね(笑)」
―体重を増やすと出力も増えて、負担も大きくなる部分もあるのでは
「その分、筋量もしっかり増えているので、カバーはできるよね、という考えです。簡単に言えば。難しいですよね」
―8月ぐらいから増量を始めたか
「8月後半ぐらいからですね」
―4カ月で10キロ増は結構、ハードだったのでは
「マスト1500(グラム)ぐらいの米を。1500グラム毎日食べる、みたいな感じですね。だいたい3食だったら500ずつ食べられればベストなんですけど、朝はさすがにそんなに食べられないので、200とか300食べて。間に餅とか、餅とプロテインとか、餅に蜂蜜かけたりとかして、バルクアップを心がけて、という感じでしたね。フェニックス(リーグ)ぐらいで90(キロ)いったぐらいだったかな。90か91ぐらいだったので。動きながら投げられたので、これぐらいだったら来年戦える、みたいなのもあったし、これだったら日本シリーズというかCS(クライマックスシリーズ)をやっていたので、そのピースにはなれるかなと考えていました」
―増量して出力に手応えも出てきたか
「物理的にやはり球は速くなるかなと。ただ扱えないと意味がないので、自分自身の体を。去年は減量からスタートしたんですよ。それがうまくいかなくて、という感じです。反省を踏まえて、ここ3年ぐらいを振り返った時に」

―もう増量期は終わったか
「そうですね。ただ、まだ定着しきれていないんですよ。だから95がちょっと振れたぐらいで、そこから落ち着いてないというか。92後半とか、食べてやっと4とかになるので、そのへんをしっかり維持できるように、みたいなところを2、3週続けられれば」
―まだ相当な量を食べているか
「食べていますね。努力はしてます」
―過去にそれだけ増やしたことは
「過去は92まで増やしたことがありました。その時とかに、球速がどんどん上がっていったという例もあったので。ただその時は、なんでもかんでも食べる、米も食べる、みたいな感じだったので、脂質とか(が増えて)、太ったという感じでした。増量というより。だから、このへん(あご周り)とかもめっちゃ肉が付いたりとかしていたんですけど、今は米とか糖質とか炭水化物で取ってるので、そんなにボテッと感はあまりないかな、という感じではあります。今のところですね」
―脂質は控えている
「なるべく。ただやはり取らなかったら、便が出づらかったりとか、やはりそういう体の仕組み、構造上そうなってしまうので、ナッツを取ったりとかアボカド取ったりとか、そういうのでバランスを取りながら」
―いい脂の食品
「いい脂、そうです。分かってらっしゃる(笑)」

―増量することでの不安材料は
「(体が)動かしづらい、動きづらい。そこがたぶん本当のデメリット、一番のデメリットかなと思います。もちろんそれで動ければベストですね。だからやはりタイプにもよると思うんですけど、例えば中田(翔)さんとか長距離砲に、足の速さはあまり求めてないとは思うんですよね。自分たちは強い球を投げるというところなので、そこができればいいのかなと」
―初めて経験する95キロはある意味で挑戦というか、実験というか
「挑戦みたいなところはあります。ただやはり、いろいろ考えた上でその形になったので、計画的には来られているかなと。自分だけの意見ではなくて、分からないのでちょっとパスをくれ、という感じで。全て日付から何から、これぐらいでできたらいいよね、という案をつくってもらって、それに向かって動いてるという形になってます。スケジュールを組んだ状態で、今動いてるという状態ですけど、ただ減量とかは自分の努力次第みたいなところがあるので、難しいなと。ただそのへんも、田代さんがいらっしゃるので。コンテストとかで(筋肉の)カッティングをしっかり出したりしなければいけない人たちがいるので、そのへんにアドバイスを流してもらって、引き出しはもらってるという状況ではあります」
―来季のシーズンは91、2キロで入りたいか
「目標は90ぐらいですね。ただ、筋量によって88であったり90であったりとか、そういうのがあるので」