池田隆英 2軍でリスタート 「〝金子塾〟ですね」 シュートにも手応え
八回から登板し、1回を無失点に抑えた池田=撮影・中田愛沙美
■イースタン・リーグ8回戦 オイシックス1-6日本ハム(7月2日、鎌ケ谷スタジアム)
2週間ぶりの実戦マウンドで1回0封
日本ハムの池田隆英投手(30)が八回から4番手で登板。先月18日の1軍・巨人戦(東京ドーム)以来およそ2週間ぶりのマウンドに立ち、1回を1安打無失点に抑えた。
先頭打者に右前打を許したが、後続を落ち着いて打ち取った。
球場表示では最速149キロを計測。「球速自体は出ていた。50(150キロ)くらい投げたいなって感じでした」と、うなずいた。
新庄監督から温泉のススメ!?
今季はリリーフとして、24試合に登板し、13ホールド、防御率2.45。再調整のため、先月22日に出場選手登録を外れた際には、新庄監督からこんな声をかけられた。1軍では連戦が続くため、疲労が取れにくく、トレーニング量は限られている。「ランニングとかトレーニングの量を増やしてみたら。まず〝温泉〟かな」とアドバイスもあった。
6月22日の中日戦、試合前練習を終え、新庄監督(右)と話し込む池田
投球フォームの改善にも着手
2軍合流後は、体のメンテナンスを行いながら、ちょっとしたズレがあった投球フォームの改善にも取り組んでいる。
「(ストライクゾーンの)四隅にスパンと無意識でもボールが行くのが、自分の持ち味みたいなところがあった。それが行かなくなったり、ズレて真ん中に入るのが目立っていた。フォームの話もネコさんにしてもらいました」
金子コーチのアドバイスに納得
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金子2軍投手コーチに悩みを打ち明けると、分かりやすい答えが返ってきた。
「ちょっとしたズレが自分の中であると話をしたら、理解してくれて、なるほどねっていうのもありました。〝金子塾〟ですね」。胸椎や胸郭周りの可動域を広げるトレーニングを行い、好感触を得つつある。

見直した配球パターン
アナリスト、2軍投手コーチ陣とミーティングを行い、配球パターンも見直した。先月29日のブルペンでの投球練習では、「ラプソード」を使用して、球の回転数、変化量などの数値をチェック。久しぶりの実戦登板で、早速、試すこともできた。
「カットを1球も使わず、シュートを投げました。球速としては147、8(キロ)が出ていた。コントロールできていなかったので、さらに精度を高めていきたいです」。シーズン中、使用頻度が減っていた直球と同じ球速帯のシュートで、ファウルを奪うなど手応えをつかんだ。
ともに目指すはさらなる高み
金子2軍投手コーチも「パッと見た時にスピードだけでは、ストレートと(違いを)判断できないくらい。しっかりと腕を振れているし、いいと思います」と評価する。
この日の結果を振り返り、「内容を重視しているので、満足しないと思う。1軍だと(無失点投球で)オッケーだけど、(2軍で再調整中の)今は高いところを求めたい。理想でいえば、ストレートをアウトローに投げられるコントロールはあるので、そこだけではなくて。強い高めを使って、よりバッターに的を絞らせないピッチングをしてほしいなっていう。フォークを落として、チェンジアップで奥行きを使って、スライダーでカウントを取って、カットで空振りを取る」と、さらなる期待を寄せた。

激しさを増すV争い 池田の力が必要だ!
多彩な変化球を操れる器用さが、池田の強み。「引き出しをいっぱい増やした状態で上(1軍)に行きたいですね」。さらにパワーアップし、1軍の舞台に戻ってくる。