【一問一答】吉田賢吾 移籍1年目は「ふがいないシーズン」 決意の新バット導入
会見で記者の質問に答える吉田=撮影・松本奈央
手応えと悔しさを味わったプロ3年目
日本ハムの吉田賢吾捕手(24)が25日、球団と契約更改交渉を行い、350万円増の年俸1200万円でサインした。昨年12月に現役ドラフトでソフトバンクから加入し、プロ初アーチを含む4本塁打をマーク。プロ3年目で初めて捕手としてスタメン出場するなど経験を積んだが、7月中旬の2軍降格後は1軍昇格がなかった。会見の一問一答は以下の通り。
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―ファイターズで最初の契約更改。サインの方は
「しました」
―金額はアップ、ダウン?
「アップです」
―ご自身の想像とアップ額は
「金額はあまりあれですけど、自分としてはふがいないシーズンだったので、その中でもアップしていただいたことを感謝して、来年はもっといい成績を収められるようにやっていきたいです」
―球団からの評価は
「打つ方の評価はすごくしてもらいましたし、ここに来た時も自分で言ったように、打つ方で期待していただいているので。個人としては大学(4年間)からプロ野球(3年間)で今7年ですけど、一番良くないシーズンだったので。そこらへんは見つめ直して、来シーズン以降にぶつけたなと思います」

―プロ初本塁打を含む4本塁打。打撃面の成績を振り返って
「今、言ったのがすべてなんですけど、その中でチャンスをいただいて。また新しいポジションにチャレンジして、させていただいて。その中で100打席ちょっと。ホームラン4本出ましたけど、ホームランは前にも言ったことがあるんですけど、あまり興味がないというか。ホームランに対してのこだわりは多くはない。ホームランが出る力はなきゃいけないと思うので、手応えある部分もありつつ、やっぱ今は課題が…」
―現役ドラフトで移籍。シーズン序盤は1軍にも帯同していたが、球団への思いは
「やっぱりギリギリのところで、優勝も日本シリーズも行けずってところだったので。個人としても優勝争いの大事なところで1軍にいらなれなかった。ファームで1軍にいる時に少し(1軍の試合を)見たくない気持ちもありながら。ただやっぱり1軍レベルで常に野球の脳を動かしておかないと上がった時にギャップが出てしまう。少し嫌でしたけど、自分だったらこうしている、自分だったらこうなっていたんじゃないか、とか思うと、どうしても悔しかった。来年以降、自分がいることを想像しながら過ごしていました」
―2000年度生まれの同学年もチームに多い。彼らの存在は刺激になる
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「そうですね。チームのみんなから日々、いろんな刺激をもらいますし、その中で一緒に戦っていくチームメートでもあるので、いい関係性じゃないですけど、そこらへんを築きながらやっていけたらなと思います」
―来季もチームは優勝、日本一に突き進んでいく。どう貢献していきたいか
「やっぱり打つことで1年間通して活躍することが自分の役割だと思っている。打つことに尽きると思います」
―守備ではどうか
「いろんなポジションを経験させてもらったので、また来シーズン以降、同じようになることもあると思いますし、そうでないことも、もしかしたらあるかもしれない。どんな立場に置かれてもやることは一緒だと思う。置かれた場所で与えられた場所で、自分のチャンスというか、出場機会をつかめるように、いろんな準備が必要ですけど、このオフシーズンしっかりやってキャンプインしたいです」

―オフの過ごし方は
「まずは体づくりを継続してやっていく中で、いい意味で今年後半、ファームで過ごした期間にいい感覚が得られた。その感覚を継続させつつ、さらに自分の課題にしっかり向き合って。打撃面で大きく成長した姿で来シーズンを迎えられるように準備したいです」
-自主トレは
「年明けは昨年同様、DeNAの宮崎敏郎さんのところに行きます」
-ファンフェスも先日行われた。北海道のファンにどのようなことを感じた
「北海道のファンの皆さんは、もちろん北海道じゃないファンの皆さんもいますけど、特に北海道のファンの皆さんは街中で会った時もすごい声をかけてくれて、応援してくれているのが伝わる。そういったファンの方たちと一緒に優勝、日本一ができたら一番かなと思います」
-シーズン終盤にいい感覚を得られた理由は
「そこに関して言うと、一番はバットを変えたってところ。今までバットを変えるのが好きじゃなくて。あまり人のバットも触りたくない。自分の使っていたバットの形でやりたいっていうのがあったんですけど、このままやっていても…と思った時に最初に変化できるところはバットなので、そこを変えたっていうのと、体の始動の動作を、今まであまり考えたことがなかった。なんとなくタイミングを取って動き出していた。あんまり細かく考えていなかった部分なんですけど、始動する場所を自分の中で見つけて、そこから1から10、12345678910って動いていって、10987654321って戻るようにつくる。スタート地がなかった分、間もどこに収まっているか分からない状態で始動することが多かった。そこがハマったというか、そうすることによって勝手に間をつくれましたし、準備も早くなりましたし、そこはすごい自分の中では合っているなと思います」

-バットはどう変えた
「今までは細くて棒形というか、何も癖のないバットを使用していたんですけど、グリップを太くして手に自由をなくすじゃないですけど、手先がどちらかえといえば器用な方なので、タイミングをずらされても、最後に手先で合わせられるのが逆にメリットでもあるんですけど、若いカウントでちょっとずれた時に感覚的に合わせられるというのがある。振って空振り、ファウルにしてもいいところがフェアゾーンに収まってしまうところがあった。そこで一回、手の自由をなくすってところで、まず太くした。ヘッドを使って打ちたいんですけど、今までは少しヘッドの部分をくり抜いている形状のバットを使っていた。そこをくり抜かないバットにしました」
-来年はまずそのバットで
「今のところはいい感覚あるので、それでいこうかなと思います」