立川市内のホテルで仮契約

　日本ハムからドラフト１位指名された明大の大川慈英投手（２２）が２１日、東京・立川市内のホテルで球団と入団交渉を行い、契約金１億円プラス出来高、年俸１３００万円（金額は推定）で仮契約した。

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　期待の即戦力右腕は、アニメ「機動戦士ガンダム」シリーズの大ファンだった。「友人の薦めで一回見てみようかなと思って、昨年あたりから見始めました」と歴はまだ浅いが、「見始めたら完全にハマってしまって。一回見たら、止まらなくなりました」と夢中になった。

　好きなキャラクターには、主人公のアムロ・レイではなく、ライバルのシャア・アズナブルを挙げる。「最後まで主人公になれないところが良い。正直、自分も今のところの野球人生では、主人公ではないなと感じている。そこは、自分と似ているのかな」。敵ながら作中屈指の人気キャラに、自分自身を重ねている。

F党に求める呼び名は…

　赤いモビルスーツを身にまとったシャアは、通常よりも「３倍速い」と主人公サイドの地球連邦軍に恐れられ、「赤い彗星（すいせい）」の異名を取った。ルーキーイヤーから守護神やセットアッパーなど、「チームの勝ちにつながるポジション」でのフル回転を狙う大川も、最速１５５キロの剛速球を誇る。「（赤い彗星のような）そんな感じで言ってもらえたら、うれしいですね」と、ファンから〝彗星〟と呼ばれる日を待ち望む。

　作中に登場する「ニュータイプ」にも憧れを抱く。明確な定義はないが、相手の考えが分かるなど、超人的な力を持つ人類のことで、「 そうなれれば良いですね。バッターが考えているところが分かれば抑えられるので（笑）。〝ピカーン〟と来てくれたら」と不敵な笑みを浮かべた。

　シャア同様に、個性際立つ選手を目指す。「（日本ハムにいる）リリーフ、クローザーのポジションの人は、自分よりも体が大きくて、身長が高い人が多いので、タイプ的には違うボールが投げられると思う。そこは強みに、頑張っていきたい」。担当の山本スカウトも、似ているタイプの選手を問われ「あまり思い浮かばないな。ニュータイプなので」と笑った。

「強気」を武器にプロで主役に！

　仮契約後の写真撮影のために渡された色紙には、「強気」と記した。「自分の持ち味はどんどん強気に押していくピッチング。気持ちで相手打者に絶対、負けない。そういう意味で書きました」と力を込めた。

　どんな強打者が立ちはだかっても、〝当たらなければどうということはない〟。強気を崩さず、プロの世界にいる主人公たちをなぎ倒す。