山県秀 打撃もトークも目指すは郡司「性格も好きなんですよ。気持ち悪いですね(笑)」
グラウンドを整備する山県=撮影・近藤裕介
曲がらなかった左膝がほぼほぼ完治
日本ハムの山県秀内野手(23)が、「二遊間を守れる郡司」を目指し、精力的に練習を続けている。9日にエスコンフィールドでの秋季キャンプを終え、11日は鎌ヶ谷のグラウンドで自主的にノックを受けた。
CSファイナルで左大腿部に負った挫創は癒え、コンディションはほぼ万全まで回復した。「けがをしたときは、これは元に戻らないんじゃないかという不安がありました。膝が曲がらないし、曲げたら突っ張るし、どうしようって感じだったんですけど、今、やっている感じはそんなに違和感なくできているので、良かったです。もう、けがをする前と変わらずできています」と、表情も明るい。
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期待値を上げた上で成績残す選手に
ドラフト5位で入団し、今季は1年目から84試合に出場。198打席に立ち、打率.232、3本塁打、11打点をマークした。もともと評価が高かった守備はもちろん、9月9日のソフトバンク戦でモイネロから2打席連続アーチを放つなど、打撃でも大きなインパクトを残した。
ただ、山県は自身の打撃について「今年は期待値が低すぎた」と、冷静に現在地を見つめる。「期待値が低くて、この成績なので、ルーキーながら良くやったね、みたいな感じになる。自分としては、期待されていて、その上で打っている、というイメージがほしい。そこを目指したい」。
9月9日、ソフトバンク戦の四回1死、モイネロから左越えソロ本塁打を放つ山県
もしもこの成績が郡司さんだったら
具体例として名を挙げたのが、シーズン中に何度も助言をもらった打撃の師匠・郡司だ。「もし、郡司さんがこの(山県の)成績だったら、(批判的なことを)言われるじゃないですか。郡司さんは打てると期待された上で、しっかり打っている。そういう人になりたいです。だから、目標は郡司さんです。期待感があって、成績も3割10本。そこを目指していけるような選手に」と力を込めた。
今年2月の春季キャンプで、郡司から「バットをボールに当てにいきすぎてんじゃねーの?」と指摘された。その後、しっかり振ることを意識した結果、6月4日の阪神戦(エスコン)で、プロ初本塁打が出た。公式戦に限れば、小学生時代以来の一発だった。「野球はホームランだから」という先輩からの金言は、今も胸に刻んでいる。
「郡司さんが目標」は超えられない ならば「宣戦布告、みたいな…」
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目標が郡司であることを、本人には伝えていない。「言っていないです。恥ずかしいんで」。それでも、「二遊間を守れる郡司さんになりたいです。郡司さんが(チームに)2人いたら、強くないですか。って自分は思っています」と意気込み、さらに目標を上方修正。「郡司さんが目標だと、郡司さんを超えられないので、いずれ郡司さんを超えられるように。郡司さんに宣戦布告、みたいな。これは冗談です(笑)」と少し照れながら、〝師匠超え〟を誓った。
10月の練習日、郡司(右)と一緒に守備練習をする山県
自分がファンだったら郡司さん推し
打撃に加えて、見習いたいところが他にもある。「やっぱり、トークじゃないですか。ヒーローインタビューで、ファンを一体にさせるつかみとか、盛り上げ方はまねしたいです。普通に自分、郡司さんの、性格とか好きなんですよ。気持ち悪いですね(笑)。自分がファンだったら、郡司さん推しになっているだろうなという感じはします。郡司さんを推しておけば間違いないだろうみたいなの、あるじゃないですか。そういう選手になりたいですね」。
9月14日、西武戦のヒーローインタビューで麦わら帽子をかぶり、会場を盛り上げた郡司
人を傷つけない冗談のあり方
今年、ヒーローインタビューも経験したが、お立ち台の自己採点は「30点ぐらい」と厳しめ。「まだまだ、人を傷つけない冗談の言い方が分からないです。そういうのを気にしながら言える冗談を探さなきゃなと思います。それが、郡司さんは上手いですよね。これ、郡司さんラブな記事になっちゃいますね」と笑顔を見せた。
オフは鎌ヶ谷でじっくり、自分の課題と向き合うつもりだ。「今、ウエート(トレーニング)を中心にやっているので、そこは変えずに、長打力をもっとつけていきたいです」。憧れの先輩に追いつき、追い越すため、一日たりとも無駄にはしない。
ソフトバンク・モイネロから2発を放った9月9日のヒーローインタビューで笑顔を見せる山県
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