レジェンド葛西紀明が久々本番で悪条件も4位 コンチ杯からの下剋上狙う【ジャンプ全日本選手権】
男子ラージヒルを4位で終え、五輪出場へ可能性をつなげた葛西=撮影・金田翔
■ノルディックスキー・ジャンプ全日本選手権(11月2日、札幌・大倉山ジャンプ競技場)
▽ラージヒル(HS=137メートル)
2大会ぶり9度目の五輪出場へ
レジェンド・葛西紀明(53、土屋ホーム)が、2大会ぶり9度目の五輪出場へ可能性をつなげた。1回目に124メートルを飛んで4位に立つと、2回目には129メートルに伸ばして4位でフィニッシュ。日本のエース・小林陵侑(28、チームROY)は欠場したが、昨季のW杯出場メンバーにも劣らない成績を残した。大会終了後、W杯の一つ下のカテゴリーとなるコンチネンタル杯第1ピリオドへのメンバー入りが内定。ここから五輪出場組への下克上を狙う。
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2本のK点越えジャンプで自画自賛「すごいね。すごいわ。さすが…」
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葛西の五輪イヤーが本格的に幕を開けた。K点越えのジャンプを2本そろえ、コンチネンタル杯メンバー入りを確実にし、「すごいね。すごいわ。さすがレジェンドだ」と自画自賛。「結構、緊張はしてたけど、しっかり自分の力でコンチネンタルの切符をつかめたんじゃないかなと思いますし、ここからまたW杯、そしてオリンピックってつなげていけるんじゃないか」と意気込んだ。
1回目に124メートルを飛んだ葛西
助走路の状態悪くても経験値で上回る
ぶっつけ本番での対応力を示した。試合は9月14日、15日に行われた白馬のサマージャンプ以来、実に1カ月半ぶり。1日のUHB杯前日の公式練習で1本飛んだが、翌日のUHB杯は悪天候で中止。この日も雨がぱらつき、冬仕様の助走路のコンディションは良くなかった。「アイストラックも今回初めて。滑りは非常に重くて、夏と変わらない感じだったような気がしますね。冬の軽やかな滑りが好きだったんですけど、ちょっと嫌だなって思いながら飛んでいた」。それでも百戦錬磨の引き出しの豊富さで、助走スピードは2回とも90キロ台を越え、K点越えにつなげた。
2回目の飛躍後、笑顔を見せる葛西
総合3位以内で自力でW杯組に昇格
昨季の失敗は繰り返さない。第1ピリオド4試合で総合3位以内に入ることができれば、自力でW杯へ昇格することができる。昨季もコンチネンタル杯の開幕メンバーに選ばれたが、14試合に出場して10位が最高。W杯出場は開催国枠で出場した2月の札幌大会1試合にとどまった。「長い計画でこれに合わせるってやってきたので、その通りになりました。コンチネンタルで成績を出して、W杯に上がる。W杯メンバーはみんな調子が良いので、なかなかそこにつながるのは厳しい感じもしてますけど、そこを狙っていきたい。W杯メンバーになってからオリンピックのメンバーが見えてくるんじゃないかなと思うので、今はまだ小さい目標として見え隠れしてますね」。可能性が1%でもある限り、ファイティングスポーズをとり続ける。
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