ファイターズ
2025/10/02 18:10 NEW

《ハム番24時》10月2日


 巨人・田中将の200勝達成に、かつてのライバルも喜んだ。田中将と同学年で、チーム付きスコアラーの植村祐介さんは「日本を代表するピッチャーですし、なおかつ200勝という素晴らしい記録を達成したっていうのは、同い年として誇りです」

 北照高時代、エースだった植村さんは、田中将を擁する駒大苫小牧高を倒すことに必死だった。「あそこに人生を懸けていた」と、2006年の南北海道大会準決勝で激突すると、駒大苫小牧打線を1安打に封じた。しかし、田中将を打ち崩せずに0-3で完封負けを喫した。

 「駒大苫小牧というよりは彼を倒さないと甲子園に行けないと思っていた」。田中将の当時の決め球は代名詞ともなっていた高速スライダー。「大げさに聞こえるかもしれないですけど、本当に消えるんですよ。消えるぐらい鋭い曲がり。あれを振っちゃったら、もう打てなくなる」。練習でもマシンをストライクからボールに逃げていくスライダーにセットし、延々と見逃すことを繰り返した。「それでも振ります。最初は甘いストライクに見える。振りにいったら消える」。当時の球筋は今でも脳裏に焼き付いている。

 最後の夏、植村さんは田中将から遊撃強襲の内野安打を記録。「良い思い出です」とニッコリ。「200勝、うれしいですね」。当時を述懐しながら、温かい笑顔を見せた。

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