宮澤裕樹が抱く特別な感情「最後までピッチに立つことを狙っているタイプ。僕も一緒に」
札幌の〝バンディエラ〟宮澤は「もう1度同じピッチに立ちたい」と今季限りで引退する深井との競演を熱望する=撮影・宮西雄太郎
■10月1日、札幌・宮の沢白い恋人サッカー場
北海道コンサドーレ札幌は1日、札幌市内で第32節・山形戦(4日、プレド)へ向けて全体トレーニングを行った。MF宮澤裕樹(36)は「もう1度同じピッチに立ちたい」と、今季限りでの現役引退を発表したMF深井一希(30)との競演を熱望する。札幌のバンディエラは13年間を共にした仲間への思いを胸に、シーズン最終盤を走り抜ける。
「不可能ではないと思っています」
泣いても笑っても、残りは7試合。苦楽をともにしたチームメートを最高の形で送り出すため、背番号10はJ1昇格を絶対に諦めない。
【コンサドーレ 関連ニュース一覧】
「不可能ではないと思っています。ただ自分たちが勝ち点3を積み上げないことには何も生まれない。次の試合、その次も勝ち点3を積み上げていくだけ。相手との兼ね合いもあるけど、自分たちは負けたら苦しくなるし、勝ったら詰めるチャンスがある。そうやって(状況を)シンプルに捉えています」

昇格の喜びも、勝ちきれない悔しさも知っている。長いシーズンのクライマックスを迎えている今、ベテランの存在が何よりも心強い。
宮澤の信念「…そこを前面に出せれば」
この記事は有料会員限定です。
登録すると続きをお読みいただけます。
シーズン最終盤の戦い方を心得る宮澤は「今から新しいことをやるのは難しいので、できることにフォーカスすべき。サッカーの根本、基本は〝走る、戦う〟というところにある。自分たちは攻撃的な思考で、監督が代わってよりアグレッシブに前へ進むゲームが多くなってきた。そこを前面に出せれば」と熱く説いた。
メンタルの浮き沈みが少なく、いつだって冷静に戦況を見きわめられる。そんな男でさえ、今季の残り試合には特別な感情を抱いている。9月26日に今季限りでの引退を発表した深井をルーキーイヤーから知る宮澤は、再びフィールドで共闘する瞬間を待ち望む。
J1でダブルボランチ組んだ時間も長い仲
「ピッチに立ちたいし、勝ちたい。僕も一希も1つのチームで、その思いを体現してきた。J1でダブルボランチとしてサッカーをしていた時間も長かったですし、常にこのチームの浮き沈みを乗り越えた仲間ですから、他の選手と違った感情もあります。一希は『やめる』と言ってからも、最後までピッチに立つことを狙っているタイプの選手。僕も一緒にピッチに立ちたいですね」

【2000円お得! 道スポの年払いプラン】
不屈の男に、華麗なる花道を。日に日に強くなる思いが、その体を突き動かす。